学習トップ理由で解く 解剖学第6章 ▸ B. 女性生殖器 / Q0439

理由で解く 解剖学

Q0439 生殖器系

出典:鍼灸 第23回(2015) 問題23
問題
鼠径管を通過するのはどれか。
選択肢
1 子宮円索
2 臍動脈索
3 卵巣提索
4 固有卵巣索
解答
正解1(子宮円索)
解説
✓ 1. 正しい
子宮円索
子宮円索は子宮の左右両側の上隅(子宮角付近)から起こり、骨盤側壁を前方に走って鼠径管を通過し、腹腔の外に出て大陰唇の皮下に至る線維性の索状物である。この走行は男性の精索(精管・精巣動脈など)が鼠径管を通るのに対応しており、発生学的には同じ経路を辿る。子宮円索は子宮を前方に引っ張って前傾位に保つ役割を担う。したがって本肢が正解となる。
✗ 2. 誤り
臍動脈索
臍動脈索は胎児期の臍動脈が出生後に閉鎖してできる索状物で、内腸骨動脈から前腹壁内面を臍に向かって上行する内側臍ヒダの内部を走る。鼠径管は通過せず、誤り。
✗ 3. 誤り
卵巣提索
卵巣提索は卵巣の外側から骨盤側壁(骨盤上口)に向かって走る腹膜ヒダで、中に卵巣動静脈を含む。骨盤腔の後腹膜を上方に進んで腎動脈付近から起こる卵巣動脈と連続するため、鼠径管は通らない。誤り。
✗ 4. 誤り
固有卵巣索
固有卵巣索は卵巣の内側と子宮壁(子宮角付近)を結ぶ線維性索状物で、子宮広間膜の中を走る。骨盤腔内で子宮と卵巣を結ぶ構造で、鼠径管は通過しないため誤り。
ポイント
  • 鼠径管を通るのは女性では子宮円索、男性では精索(精管・精巣動脈など)。
  • 覚え方のコツ: 「鼠径管=女は子宮円索、男は精索」。両方とも発生中に腹腔から外に出る経路、と対比で暗記。
  • 関連知識: 固有卵巣索=子宮〜卵巣内側、卵巣提索=卵巣外側〜骨盤壁(卵巣動静脈走行)、子宮円索=子宮角〜鼠径管〜大陰唇。3つの索を役割分担で整理。
  • よくある間違い: 固有卵巣索と卵巣提索を取り違える/卵巣動脈を固有卵巣索に通すと誤解/臍動脈索が鼠径管を通ると誤解。
  • 臨床応用: 鼠径管は腹壁の脆弱部で、女性でも内鼠径ヘルニア・外鼠径ヘルニアが起こり得る(頻度は男性より低い)。卵巣嚢腫が鼠径管に脱出する稀なケース(ヌック管水腫)もある。
比較表
索・ひだ 走行 内容
子宮円索 子宮角→鼠径管→大陰唇 線維性索(鼠径管通過)
固有卵巣索 子宮壁〜卵巣内側(広間膜内) 線維性索(卵巣固定)
卵巣提索 卵巣外側〜骨盤壁 卵巣動静脈を包む
臍動脈索 内腸骨A→臍(内側臍ヒダ内) 胎児期臍動脈の遺残
解説画像
鍼灸 第23回(2015) 問題23|鼠径管を通過するのはどれか。 解説図
鍼灸 第23回(2015) 問題23|鼠径管を通過するのはどれか。
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