学習トップ理由で解く 解剖学第6章 ▸ B. 女性生殖器 / Q0429

理由で解く 解剖学

Q0429 生殖器系

出典:鍼灸 第7回(1999) 問題25
問題
正常妊娠に際して胎盤が形成される子宮の部位はどれか。
選択肢
1 子宮底部
2 子宮体部
3 子宮頸部
4 子宮腟部
解答
正解2(子宮体部)
解説
✗ 1. 誤り
子宮底部
子宮底は子宮体の上縁の丸い部分で、子宮角より上方にある狭い領域に限られる。胎盤は着床した胚盤胞の周囲の子宮内膜に形成されるが、底部のみに限局するわけではなく、主には子宮体前壁・後壁・底部を含む「子宮体部」に形成される。本肢は部位が限定されすぎていて主たる答えとならないため誤り。
✓ 2. 正しい
子宮体部
受精卵は受精後5〜7日目に胚盤胞の段階で子宮体部の子宮内膜に着床する。この際、胚盤胞の外側を包む栄養膜が絨毛を伸ばして子宮内膜を溶解しながら入り込み、絨毛膜絨毛と脱落膜によって胎盤が形成される。胎盤は子宮「体部」の内膜(特に前壁・後壁・底部にまたがる広い領域)に形成されるのが正常で、成熟時には直径約15cm・厚さ約3cmの円盤状となる。本肢「子宮体部」が胎盤形成の正常部位として正しい。
✗ 3. 誤り
子宮頸部
子宮頸部は子宮の下1/3の円筒状の部分で、粘膜は子宮体とは異なる構造をもち、胎盤形成の場としては不適切である。頸部の内子宮口付近に胎盤が形成されると前置胎盤となり、分娩時の大出血の原因になる異常妊娠である。
✗ 4. 誤り
子宮腟部
子宮膣部は子宮頸部下端が膣腔に突出した部分で、重層扁平上皮と円柱上皮の境界がある部位である。膣腔に面しており着床・胎盤形成の場としては物理的に適さない。子宮頸がんの好発部位であって胎盤形成部位ではない。
ポイント
  • 正常妊娠での胎盤形成部位は子宮体部(前壁・後壁・底部にまたがる)である。
  • 覚え方のコツ: 「広くて血流豊富な子宮体で胎盤を作る」——下方(頸・膣部)に胎盤ができれば異常(前置胎盤)と対比して覚える。
  • 関連知識: 胎盤は絨毛膜絨毛+脱落膜で構成。物質交換の場は絨毛。成熟胎盤は直径15cm・厚さ3cmで中央に臍帯が付く。出産では後産で排出。
  • よくある間違い: 胎盤形成部を子宮頸部とする/着床と胎盤形成を別段階と誤解(胚盤胞の着床部位がそのまま胎盤形成の場となる)。
  • 臨床応用: 前置胎盤(胎盤が子宮下部〜内子宮口を覆う状態)は妊娠中期以降の無痛性性器出血を起こし、帝王切開の適応となる重要な産科異常。
比較表
子宮の部位 胎盤形成の可否 特徴
子宮底部 可(体部の一部) 狭い領域
子宮体部 正常妊娠での形成部位 広く血流豊富
子宮頸部 異常(前置胎盤) 分娩時大出血のリスク
子宮膣部 不可 膣腔に突出、重層扁平上皮
解説画像
鍼灸 第7回(1999) 問題25|正常妊娠に際して胎盤が形成される子宮の部位はどれか。 解説図
鍼灸 第7回(1999) 問題25|正常妊娠に際して胎盤が形成される子宮の部位はどれか。
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