
この図の解説
図は膣を前面から開いて内腔をのぞき込んだ像で、上方に外陰部(陰核・小陰唇・外尿道口・膣口)、下方に膣の内腔と最奥の子宮膣部が描かれる。膣は子宮に続く長さ約7cmの、前後に扁平な管状の器官で、交接器と産道を兼ねる。前には尿道、後ろには直腸があり、尿生殖隔膜を貫いて膣前庭に開く(膣口)。図の内壁に見える無数の横ヒダ(前皺柱)が膣粘膜の特徴で、粘膜は角化しない重層扁平上皮でおおわれ、その外側に膣筋層(内輪・外縦の平滑筋)がある。膣の最上部では、球状に突出する子宮膣部を輪状に囲んで浅い前膣円蓋と深い後膣円蓋をつくる。右上の矢状断(赤破線)は膣の走行と、前の膀胱・後ろの直腸との位置関係を示す。図の右側の前庭球・大前庭腺は膣口を囲む外陰の付属構造として押さえる。
学習の要点
- 膣は子宮に続く長さ約7cmの前後に扁平な管状器官で、交接器と産道を兼ねる。前に尿道、後ろに直腸がある。
- 覚え方のコツ: 円蓋は「前は浅く・後ろは深い」。深い後膣円蓋は薄い壁一枚でダグラス窩(直腸子宮窩)に接するとセットで覚える。
- 関連知識: 膣口は処女膜により部分的に閉ざされ、膣前庭に開く。上端は子宮膣部(外子宮口をもつ)を輪状に囲む。
- よくある間違い: 膣粘膜は「角化しない重層扁平上皮」。角化する上皮や単層円柱上皮と取り違えない。横ヒダはあるが腺は乏しい。
- 臨床応用: 後膣円蓋はダグラス窩と薄壁で接するため、この部から腹腔内容(出血・膿)の穿刺・診察が可能になる。
比較表
確認問題(その場で確認・記録には残りません)
膣粘膜は角化しない( )上皮でおおわれる。空欄に入る語を答えよ。
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答え: 重層扁平
※ 確認問題はその場の理解確認用で、復習スケジュール(FSRS)には記録されません。