学習トップ理由で解く 解剖学第6章 ▸ B. 女性生殖器 / Q0430

理由で解く 解剖学

Q0430 生殖器系

出典:あマ指 第8回(2000) 問題29
問題
幼児の卵巣に存在するのはどれか。
選択肢
1 卵胞
2 赤体
3 黄体
4 白体
解答
正解1(卵胞)
解説
✓ 1. 正しい
卵胞
原始卵胞は胎生期(妊娠中期ごろ)の卵巣ですでに多数形成されており、出生時にはすでに存在する。幼児期・小児期を通じて卵巣皮質には原始卵胞が多数静止状態で残っており、思春期からホルモン刺激を受けて一次卵胞・二次卵胞・胞状卵胞を経て成熟卵胞となり排卵が始まる。このため幼児の卵巣にも「卵胞(原始卵胞)」は存在する。赤体・黄体・白体はいずれも排卵後の変化であり、排卵が始まっていない幼児の卵巣には存在しない。
✗ 2. 誤り
赤体
赤体は排卵後の卵胞が出血して赤く見える段階を指し、排卵が前提となる構造物である。幼児では排卵が起こっていないため卵巣に赤体は存在せず、誤り。
✗ 3. 誤り
黄体
黄体は赤体に次いで形成され、脂肪滴と黄色色素を含む大型細胞からなりプロゲステロンを分泌する構造である。排卵を経て形成されるため、思春期前の幼児の卵巣には存在しない。
✗ 4. 誤り
白体
白体は月経黄体が退縮して結合組織に置換された最終形態で、これも排卵を経なければ生じない。幼児期には排卵がないため卵巣に白体は観察されず、誤り。
ポイント
  • 原始卵胞は胎生期に形成され出生時から存在、幼児卵巣にも認められる。赤体・黄体・白体は排卵後にしか生じない。
  • 覚え方のコツ: 「排卵スイッチON=赤体→黄体→白体」——排卵前は卵胞だけと対応づける。思春期=排卵開始と連動。
  • 関連知識: 原始卵胞は出生時に両卵巣で約200万個、思春期に約40万個まで減少。その後ホルモン刺激で発育し生涯約400個が排卵。
  • よくある間違い: 幼児卵巣に黄体・白体があると考える/卵胞は思春期から初めて出現すると誤解する。
  • 臨床応用: 思春期早発症では幼児期に視床下部-下垂体系が早期活性化し、通常はみられない排卵・黄体形成が生じ得る。ターナー症候群では原始卵胞が早期に枯渇し性腺機能不全となる。
比較表
構造物 形成時期 幼児卵巣での有無
原始卵胞 胎生期〜出生時 存在する
赤体 排卵直後 存在しない
黄体 排卵後〜月経中または妊娠中 存在しない
白体 黄体退縮後 存在しない
解説画像
あマ指 第8回(2000) 問題29|幼児の卵巣に存在するのはどれか。 解説図
あマ指 第8回(2000) 問題29|幼児の卵巣に存在するのはどれか。
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