
この図の解説
図は女性の外生殖器(外陰部)を正面から見たものである。まず上方に注目すると、皮下脂肪が発達して丸く盛り上がり陰毛の生える恥丘があり、そこから左右の大陰唇が下方へ伸びて正中の陰裂を挟む。大陰唇は男性の陰嚢にあたり、皮下脂肪に富む。左右の大陰唇は前方の陰唇前交連、後方の陰唇後交連で合わさる点を図で確認したい。大陰唇のすぐ内側には、無毛で色素に富む皮膚のヒダである小陰唇があり、左右が合する前端に陰核(陰核亀頭・陰核包皮)が見える。陰核は男性の陰茎にあたり勃起する。小陰唇に囲まれた領域が膣前庭で、前方に外尿道口、後方に膣口が開く。膣口の脇に大前庭腺の開口部があり、これは男性の尿道球腺に相同で、粘液を分泌して膣前庭を潤す。最下部の会陰・肛門との位置関係も押さえておく。
学習の要点
- 外陰部は前方から恥丘→陰核→外尿道口→膣口→会陰→肛門の順に正中線上に並ぶ。大陰唇が外側、小陰唇が内側で膣前庭を囲む二重構造をおさえる。
- 覚え方のコツ: 男性器との相同(対応)で整理する。大陰唇=陰嚢、陰核=陰茎、前庭球=尿道海綿体、大前庭腺=尿道球腺。
- 関連知識: 大前庭腺(バルトリン腺)はエンドウ豆大で前庭球の後端にあり、性的興奮で粘液を分泌する。前庭球は静脈叢からなる海綿体である。
- よくある間違い: 小陰唇は無毛・皮下脂肪に乏しく色素に富む。陰毛が生え皮下脂肪に富むのは大陰唇と恥丘であり、混同しやすい。
- 臨床応用: 膣前庭の後端から肛門までを臨床的に会陰と呼び、分娩時の会陰切開や会陰裂傷の部位として重要である。
比較表
確認問題(その場で確認・記録には残りません)
左右の小陰唇に囲まれた領域を( )といい、その前部に外尿道口、後部に膣口が開く。
答えを見る
答え: 膣前庭
※ 確認問題はその場の理解確認用で、復習スケジュール(FSRS)には記録されません。