
この図の解説
まず精巣の表面に注目する。図では精巣全体が白く光沢のある白膜という丈夫な線維性の膜でおおわれ、その白膜が精巣の後部で内部に隆起して精巣縦隔をつくる。ここから精巣中隔が扇状に伸びだし、実質を約300の精巣小葉に分けている点を断面図で確認したい。各小葉には迂曲する曲精細管(精細管)が収まり、ここで精子がつくられる。右上の流れ図が精子の通り道の要である。曲精細管→直精細管→精巣網(精巣縦隔内)→精巣輸出管→精巣上体管→精管という順路をたどる。精巣後上面には精巣上体が頭・体・尾の順にのり、精索が上方へ伸びる。精巣は表面を精巣鞘膜(腹膜由来)が包み、この膜は精巣下降のとき腹膜を引き連れて閉鎖したものである。
学習の要点
- 白膜→精巣縦隔→精巣中隔→精巣小葉(約300)という順に実質が区画される。小葉の中身は曲精細管である。
- 覚え方のコツ: 精子の道は「曲がって→まっすぐ→網→出て→上体→精管」。曲精細管・直精細管・精巣網・精巣輸出管・精巣上体管・精管の6段階で暗記する。
- 関連知識: 精巣鞘膜は腹膜に由来し、精巣下降のときに腹膜を引き連れて下行し閉鎖したもの。壁側板・臓側板の間の精巣鞘膜腔は本来の腹膜腔の名残である。
- よくある間違い: 精巣網は精巣輸出管の後ではなく前にある。直精細管が集まる網状構造が精巣網で、そこから精巣輸出管が出る順序を逆にしないこと。
- 臨床応用: 精索内の蔓状静脈叢の還流障害は精索静脈瘤を生じ、陰嚢内温度の上昇から精子形成の低下(男性不妊)につながる。
比較表
確認問題(その場で確認・記録には残りません)
精巣の表面をおおう丈夫な線維性の膜を( )といい、これが精巣後部で内部に隆起して精巣( )をつくる。空欄に入る語を順に答えよ。
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答え: 白膜、縦隔
精索の中を通り、精巣に出入りする静脈が網の目状に集まった構造を( )という。この部の還流障害は精索静脈瘤の原因となる。
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答え: 蔓状静脈叢
※ 確認問題はその場の理解確認用で、復習スケジュール(FSRS)には記録されません。