学習トップ理由で解く 解剖学第5章 ▸ B. 尿路 / Q0393

理由で解く 解剖学

Q0393 泌尿器系

出典:鍼灸 第12回(2004) 問題15
問題
横紋筋線椎でできているのはどれか。
選択肢
1 瞳孔括約筋
2 幽門括約筋
3 尿道括約筋
4 膀胱収縮筋
解答
正解3(尿道括約筋)
解説
✗ 1. 誤り
瞳孔括約筋
瞳孔括約筋は虹彩内に存在する輪状の平滑筋で、副交感神経(動眼神経のEdinger-Westphal核由来、毛様体神経節で中継)の支配を受け、縮瞳(瞳孔を縮める)に働く。不随意筋であり横紋筋ではない。対して瞳孔散大筋も同じく平滑筋で、交感神経支配で散瞳に働く。
✗ 2. 誤り
幽門括約筋
幽門括約筋は胃の幽門部、十二指腸への移行部にある輪状の平滑筋で、消化管の内容物が十二指腸へ進む速度を調節する。消化管平滑筋の一部として自律神経支配を受ける不随意筋であり、横紋筋ではない。なお、消化管で横紋筋でできているのは口腔・咽頭・食道上1/3・外肛門括約筋のみである。
✓ 3. 正しい
尿道括約筋
本選択肢が設問の正答である。「尿道括約筋」という場合、通常は外尿道括約筋を指し、尿生殖隔膜の中に組み込まれた横紋筋でできている。骨格筋と同じく体性神経である陰部神経(S2〜S4)支配の随意筋で、大脳からの命令を受けて収縮し排尿を我慢したり、弛緩して排尿を開始する。内尿道口直下の平滑筋性膀胱括約筋(内尿道括約筋)は別構造で、こちらは交感神経支配の不随意筋。外尿道括約筋が横紋筋であることが、尿失禁の自発的抑制を可能にしている解剖学的基盤である。
✗ 4. 誤り
膀胱収縮筋
膀胱収縮筋(排尿筋)は膀胱壁に発達する網状の平滑筋で、副交感神経(骨盤内臓神経)の興奮で収縮し膀胱内圧を高めて尿を押し出す。横紋筋ではない。なお排尿時には内尿道括約筋が弛緩し、外尿道括約筋(横紋筋)も大脳の指令で弛緩することで尿が外尿道口から排出される。
ポイント
  • 括約筋で横紋筋なのは「外尿道括約筋・外肛門括約筋」の2つだけ。その他(瞳孔・幽門・膀胱など)は平滑筋。
  • 覚え方のコツ: 「外は横紋、内は平滑」。随意に締められる出口(尿道・肛門の“外”)は横紋筋と覚える。
  • 関連知識: 外尿道括約筋は尿生殖隔膜、外肛門括約筋は骨盤底を構成。いずれも陰部神経(S2〜S4)支配。
  • よくある間違い: 膀胱収縮筋(排尿筋)を横紋筋と誤る/内尿道括約筋を横紋筋と勘違い/瞳孔括約筋を横紋筋と誤認。
  • 臨床応用: 前立腺全摘術では外尿道括約筋の温存が術後尿失禁の予防に直結する。骨盤底筋体操(ケーゲル体操)は外尿道括約筋・骨盤底横紋筋を鍛え、腹圧性尿失禁を改善。
比較表
筋種 支配神経
瞳孔括約筋 平滑筋 動眼神経(副交感)
幽門括約筋 平滑筋 迷走神経・交感神経
外尿道括約筋 横紋筋 陰部神経(体性)
排尿筋(膀胱) 平滑筋 骨盤内臓神経(副交感)
外肛門括約筋 横紋筋 陰部神経(体性)
解説画像
鍼灸 第12回(2004) 問題15|横紋筋線椎でできているのはどれか。 解説図
鍼灸 第12回(2004) 問題15|横紋筋線椎でできているのはどれか。
この問題の解説の修正を依頼する

解説に誤り・改善点があればお知らせください。件名と本文は自動入力済みです(編集できます)。お名前・メールアドレスは任意です。送信内容は玄康株式会社(黒澤一弘)に届きます。

この問題をアプリで理由で解く 解剖学
App Store入手