学習トップ理由で解く 解剖学第5章 ▸ A. 腎臓 / Q0368

理由で解く 解剖学

Q0368 泌尿器系

出典:鍼灸 第11回(2003) 問題23
問題
泌尿器について誤っている記述はどれか。
選択肢
1 腎乳頭と腎葉の数は同一である。
2 腎杯は腎乳頭を包む。
3 尿管は膀胱の後壁を貫く。
4 男性の尿道は前立腺の後ろを通る。
解答
正解4(男性の尿道は前立腺の後ろを通る。)
解説
✗ 1.
腎乳頭と腎葉の数は同一である。
✗ 正しい。 「腎乳頭と腎葉の数は同一である」は正しい記述である。腎錐体は1個1個が腎葉(腎の発生単位)に対応し、その先端が腎乳頭として腎杯内に突出する。数はおよそ8〜12個で、腎乳頭・腎錐体・腎葉は同じ個数だけ存在する。
✗ 2.
腎杯は腎乳頭を包む。
✗ 正しい。 「腎杯は腎乳頭を包む」は正しい。腎乳頭は腎錐体の先端に相当する突出部で、先端には集合管の開口が無数に並ぶ(篩状斑)。腎乳頭は杯形の腎杯にすっぽり包まれ、乳頭から排出された尿は腎杯→腎盂→尿管の順に流れる。
✗ 3.
尿管は膀胱の後壁を貫く。
✗ 正しい。 「尿管は膀胱の後壁を貫く」は正しい。尿管は膀胱底の後外側壁を斜め方向にトンネル状に貫通し、膀胱内腔の尿管口に開口する。この斜走構造が弁の役割を果たし、膀胱内圧が高まると尿管が圧迫されて尿の逆流を防ぐ(抗逆流機構)。
✓ 4. 誤り
男性の尿道は前立腺の後ろを通る。
本選択肢が設問の誤りで、正答となる。男性の尿道は前立腺の「後ろを通る」のではなく、前立腺を「貫く(前立腺部)」。膀胱の内尿道口から始まった尿道は、直下にある前立腺の中央を上下に貫いて下降し、続いて尿生殖隔膜を貫き(隔膜部)、最終的に陰茎海綿体の内部(海綿体部)を走って外尿道口に開く。前立腺部では左右の射精管が尿道に合流し、尿路と精路が合流点を持つ特徴がある。「前立腺の後ろ」にあるのは直腸であり、尿道ではない。
ポイント
  • 男性尿道は「前立腺部→隔膜部→海綿体部」の3部に区分され、前立腺を貫通する。後方には直腸が位置する。
  • 覚え方のコツ: 男性尿道3部位は「ぜん・かく・かい(前立腺部・隔膜部・海綿体部)」で上から順に暗記。長さは16〜18cm。
  • 関連知識: 前立腺部尿道の後壁に精阜があり、左右の射精管と前立腺小室が開口する。精路と尿路の合流点として重要。
  • よくある間違い: 「尿道は前立腺の後ろを通る」と誤読/前立腺と直腸の位置関係を逆に覚える/膀胱直下に前立腺があることを忘れる。
  • 臨床応用: 前立腺肥大症では前立腺部尿道が圧迫され排尿障害(尿勢低下・残尿)を生じる。直腸診(DRE)では直腸壁越しに前立腺後面を触診できる。
比較表
男性尿道の3部 長さの目安 走行・特徴
前立腺部 約3〜4cm 前立腺を貫通、精阜で射精管と合流
隔膜部 約1〜2cm 尿生殖隔膜を貫通、外尿道括約筋(横紋筋)が取り囲む
海綿体部 約12〜15cm 陰茎尿道球〜亀頭、尿道海綿体内を走行
解説画像
鍼灸 第11回(2003) 問題23|泌尿器について誤っている記述はどれか。 解説図
鍼灸 第11回(2003) 問題23|泌尿器について誤っている記述はどれか。
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