
この図の解説
図の左側はネフロンの立体像、右側は血液(ピンク矢印)と尿(黄矢印)の流れを別々に示したチャートである。まず皮質と髄質の位置に注目したい。腎小体・近位尿細管・遠位尿細管は皮質に、ヘンレループと集合管の大部分は髄質へ下り、集合管は腎乳頭の先端で開口する。血液は腎動脈→葉間動脈→弓状動脈→小葉間動脈→輸入細動脈と細くなりながら糸球体に入る。ここが要点で、糸球体を出た輸出細動脈が再び尿細管周囲の毛細血管に分かれ、小葉間静脈→弓状静脈へと還る二段の毛細血管網をつくる。一方、尿の流れは血流とは分岐点が異なり、糸球体で濾過された原尿がボウマン嚢→近位尿細管→ヘンレループ→遠位尿細管→集合管と一本道で進む。血流の「糸球体」から尿の流れが枝分かれする点を図で押さえると、濾過が起こる場所を明確に理解できる。
学習の要点
- 血液の流れ:腎動脈→葉間動脈→弓状動脈→小葉間動脈→輸入細動脈→糸球体→輸出細動脈→尿細管周囲毛細血管→小葉間静脈→弓状静脈。
- 尿の流れ:糸球体(濾過)→ボウマン嚢→近位尿細管→ヘンレループ→遠位尿細管→集合管→腎乳頭。
- 覚え方のコツ:動脈は「葉間→弓状→小葉間」と太い順に枝分かれ。糸球体の前後がどちらも「細動脈」(輸入・輸出)である点が血管系の最大の特徴。
- 関連知識:糸球体を出た血液が輸出細動脈を経てもう一度毛細血管網(尿細管周囲毛細血管)をつくるのは、尿細管で再吸収された水・電解質を回収するためで、これが再吸収を支える。
- よくある間違い:糸球体を出る血管を静脈と思い込みやすいが、輸出「細動脈」であり、静脈になるのは尿細管周囲毛細血管の後(小葉間静脈)から。
比較表
確認問題(その場で確認・記録には残りません)
糸球体で濾過された原尿は、ボウマン嚢→( )→ヘンレループ→遠位尿細管→集合管の順に流れる。空欄に入る語を答えよ。
答えを見る
答え: 近位尿細管
※ 確認問題はその場の理解確認用で、復習スケジュール(FSRS)には記録されません。