学習トップ理由で解く 解剖学第4章 ▸ G. 大腸 / Q0323

理由で解く 解剖学

Q0323 消化器系

出典:あマ指 第29回(2021) 問題19
問題
結腸について正しいのはどれか。
選択肢
1 腸絨毛がある。
2 結腸ヒモは3本ある。
3 腸腺は消化液を分泌する。
4 腹膜垂は粘液を含む袋である。
解答
正解2(結腸ヒモは3本ある。)
解説
✗ 1. 誤り
腸絨毛がある。
腸絨毛は小腸粘膜に密生する指状の突起で、栄養素吸収面積を拡大する。大腸(結腸)では腸絨毛は完全に消失し、粘膜は平滑な円柱上皮で水分と電解質の吸収のみを担う。結腸に腸絨毛はないため誤り。
✓ 2. 正しい
結腸ヒモは3本ある。
結腸ヒモは大腸の縦走筋が3本の帯状に集まったもので、大網ヒモ・自由ヒモ・間膜ヒモの3本が盲腸〜S状結腸の全長を走行する。3本で正しく、本問の正解である。結腸ヒモ間の輪走筋の断続的収縮により膨起(ハウストラ)が形成され、さらに漿膜面には脂肪性の腹膜垂がぶら下がる。この3要素が大腸の3大特徴である。
✗ 3. 誤り
腸腺は消化液を分泌する。
結腸の腸腺(リーベルキューン腺)は粘膜固有層内の管状腺で、杯細胞と吸収上皮細胞が主体。分泌するのは粘液と電解質を含む腸液で、消化酵素は分泌しない。大腸は水分・電解質・ビタミン吸収と糞便形成が主役割で、消化酵素分泌は膵臓・小腸で完了している。
✗ 4. 誤り
腹膜垂は粘液を含む袋である。
腹膜垂は大腸の漿膜面から突出する脂肪組織を含む小突起で、内部は粘液ではなく腹膜下脂肪組織である。粘液を含む袋ではないため誤り。腹膜垂の捻転・虚血は腹膜垂炎を起こす。
ポイント
  • 結腸ヒモは大網ヒモ・自由ヒモ・間膜ヒモの3本。大腸の粘膜は平滑で腸絨毛なし、腸腺は粘液と腸液のみを分泌する。
  • 覚え方のコツ: 小腸と大腸の構造は「小腸=絨毛+輪状ヒダ+パイエル板/大腸=結腸ヒモ×3+膨起+腹膜垂」の3点セットで対比。
  • 関連知識: 腹膜垂は漿膜下脂肪の突起で粘液は含まない。結腸の主な機能は水分・電解質・ビタミンK/B群の吸収と糞便形成。
  • よくある間違い: 大腸に腸絨毛があると誤認/結腸ヒモを4本以上と誤覚/腸腺を消化酵素分泌と混同/腹膜垂を粘液性と誤解。
  • 臨床応用: 憩室は結腸ヒモ付着部の筋層が薄い部位から発生しやすく、下行結腸・S状結腸に多い。偽膜性大腸炎や潰瘍性大腸炎では結腸粘膜が傷害される。
比較表
構造 小腸 結腸
腸絨毛 密生(十二指腸〜回腸) なし(粘膜平滑)
輪状ヒダ あり(空腸で最発達) なし(代わりに半月ヒダ)
結腸ヒモ なし あり(3本:大網・自由・間膜ヒモ)
膨起(ハウストラ) なし あり
腹膜垂 なし あり(漿膜下脂肪の突起)
腸腺の分泌物 粘液+腸液(消化酵素)+ビタミン補助 粘液と電解質(消化酵素なし)
主な機能 栄養吸収 水分・電解質吸収、糞便形成
解説画像
あマ指 第29回(2021) 問題19|結腸について正しいのはどれか。 解説図
あマ指 第29回(2021) 問題19|結腸について正しいのはどれか。
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