学習トップ理由で解く 解剖学第4章 ▸ B. 口腔(歯・舌・唾液腺) / Q0263

理由で解く 解剖学

Q0263 消化器系

出典:鍼灸 第5回(1997) 問題21
問題
導管が口腔前庭に開口するのはどれか。
選択肢
1 耳下腺
2 舌下腺
3 舌腺
4 顎下腺
解答
正解1(耳下腺)
解説
✓ 1. 正しい
耳下腺
耳下腺は外耳道の前方・咬筋外側に位置する最大の唾液腺で、漿液性の唾液を分泌する純漿液腺である。その導管である耳下腺管(ステノン管)は腺前上方から出て咬筋表面を水平に走行し、咬筋前縁で頬筋を貫いて上顎第2大臼歯に対応する頬粘膜に開口する。この開口部は口唇・頬と歯列弓の間の空間である口腔前庭にあり、他の3対の唾液腺と区別される重要な点である。
✗ 2. 誤り
舌下腺
舌下腺は舌の下方、口腔底の粘膜下に位置する混合腺である。その導管は舌下小丘や舌下ヒダに開口するため、開口部は口腔前庭ではなく固有口腔側である。
✗ 3. 誤り
舌腺
舌腺は舌の粘膜下に点在する小唾液腺の総称で、分泌物は舌表面に直接放出される。舌表面は固有口腔に面し、口腔前庭には関与しない。
✗ 4. 誤り
顎下腺
顎下腺は下顎体内面に位置する混合腺で、顎下腺管(ワルトン管)は舌の下面を前方に走り、舌小帯の両側にある舌下小丘に開口する。開口部は固有口腔側であり、口腔前庭ではない。
ポイント
  • 耳下腺管(ステノン管)は上顎第2大臼歯に対応する頬粘膜で口腔前庭に開口する(唯一)。
  • 覚え方のコツ: 「耳=外(前庭)、顎・舌=内(固有口腔)」で整理。耳下腺だけが頬の外側から入ってくるイメージ。
  • 関連知識: 耳下腺=純漿液腺(顔面神経支配)/顎下腺・舌下腺=混合腺(顔面神経=鼓索神経)。耳下腺は顔面神経が貫通する。
  • よくある間違い: 顎下腺の導管を口腔前庭に開くと誤答する/耳下腺管を舌下小丘と混同する。
  • 臨床応用: 流行性耳下腺炎(ムンプス、おたふくかぜ)では耳下腺が腫脹し開口部(耳下腺乳頭)から膿が出ることがある。思春期以降では睾丸炎・髄膜炎の合併に注意。
比較表
大唾液腺 性質 導管名 開口部
耳下腺 純漿液腺 耳下腺管(ステノン管) 口腔前庭(上顎第2大臼歯対応の頬粘膜)
顎下腺 混合腺 顎下腺管(ワルトン管) 舌下小丘(固有口腔)
舌下腺 混合腺 舌下腺管 舌下小丘および舌下ヒダ(固有口腔)
解説画像
鍼灸 第5回(1997) 問題21|導管が口腔前庭に開口するのはどれか。 解説図
鍼灸 第5回(1997) 問題21|導管が口腔前庭に開口するのはどれか。
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