学習トップ理由で解く 解剖学第4章 ▸ B. 口腔(歯・舌・唾液腺) / Q0262

理由で解く 解剖学

Q0262 消化器系

出典:あマ指 第5回(1997) 問題26
問題
歯槽骨と結合する歯の部位はどれか。
選択肢
1 エナメル質
2 象牙質
3 セメント質
4 歯髄
解答
正解3(セメント質)
解説
✗ 1. 誤り
エナメル質
エナメル質は歯冠部の象牙質を覆う最外層で、口腔内に露出する硬組織である。歯頸部より下(歯根部)には存在せず、歯槽骨とは直接結合しない。
✗ 2. 誤り
象牙質
象牙質(ゾウゲ質)は歯の主体となる硬組織で、歯冠ではエナメル質に、歯根ではセメント質に覆われる。歯槽骨と直接結合するのはそれを包むセメント質であり、象牙質ではない。
✓ 3. 正しい
セメント質
歯根部の象牙質の表面を薄く覆うのがセメント質であり、歯根と歯槽骨を結びつける界面として機能する。セメント質と歯槽骨の間には線維性結合組織である歯根膜(歯周靱帯)が存在し、そのシャーピー線維がセメント質と歯槽骨に両端を埋め込んで歯を歯槽に支持している。このセメント質+歯根膜+歯槽骨+歯肉の4組織を総称して歯周組織と呼び、歯の安定した咀嚼機能を支える。
✗ 4. 誤り
歯髄
歯髄は歯の中心部の歯髄腔を満たす柔らかい結合組織で、血管と神経を含み、象牙質の内側に位置する。硬組織でも歯の表面構造でもないため、歯槽骨とは直接結合しない。
ポイント
  • 歯根表面のセメント質が歯根膜を介して歯槽骨と結合し、歯を歯槽に固定する。
  • 覚え方のコツ: 「歯冠=エナメル質、歯根=セメント質」で外層を分けて記憶。歯根膜は両者をつなぐクッション。
  • 関連知識: 歯周組織=セメント質+歯根膜(歯周靱帯)+歯槽骨+歯肉。歯根膜のシャーピー線維が結合の主体。歯髄は歯根管を通じて血管・神経が出入りする。
  • よくある間違い: 歯根表面をエナメル質と誤認する/象牙質が直接歯槽骨に接すると考える。エナメル質は歯冠のみ。
  • 臨床応用: 歯周病では歯垢細菌の炎症で歯肉炎→歯周炎へ進行し、歯根膜・歯槽骨が破壊されて歯の動揺・脱落に至る(歯槽膿漏)。中年以降の歯喪失の主因。
比較表
歯の構造 位置 硬さ・特徴
エナメル質 歯冠表面 人体最硬(約96%無機質)
象牙質 歯の主体 エナメル質・セメント質の内側
セメント質 歯根表面 歯根膜を介し歯槽骨と結合
歯髄 歯の中心(歯髄腔) 血管・神経を含む結合組織
解説画像
あマ指 第5回(1997) 問題26|歯槽骨と結合する歯の部位はどれか。 解説図
あマ指 第5回(1997) 問題26|歯槽骨と結合する歯の部位はどれか。
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