
この図の解説
この図は気管から肺胞に至る空気の通り道を、太い管から末梢へと段階的に描いている。左側の気管支樹が導管域、右上の拡大図が呼吸域にあたる。まず着目したいのは、区域気管支の先で軟骨が消える点で、吹き出しの「軟骨が無くなったところから細気管支」が示すとおり、ここから壁は軟骨を失い平滑筋と粘膜が主体になる。右端の矢印が表すように、末梢へ向かうほど軟骨は減り平滑筋は増える。細気管支はさらに終末細気管支へ分かれ、その先の呼吸細気管支から壁に肺胞が現れ、肺胞管・肺胞嚢を経てガス交換の場となる。つまり「呼吸」の名がつく呼吸細気管支より末梢が呼吸域で、そこで初めて肺胞が登場する。分岐の順序、軟骨と平滑筋の量的変化、肺胞が出現する位置の三つを結びつけて押さえたい。
学習の要点
- 気管支は分岐を繰り返し、区域気管支の先で軟骨を失って細気管支となり、終末細気管支→呼吸細気管支と続いて肺胞が出現する。
- 覚え方のコツ: 「呼吸」の名がつく呼吸細気管支から呼吸(ガス交換)が始まる。肺胞が現れるのも呼吸細気管支から、と一組で覚える。
- 関連知識: 細気管支は軟骨を欠き平滑筋と粘膜だけになる。この平滑筋がけいれん性に過度に収縮して空気の流入が妨げられるのが気管支喘息の発作である。
- よくある間違い: 肺胞が終末細気管支から出ると取り違えやすいが、肺胞が現れるのは一段先の呼吸細気管支から。終末細気管支まではまだ導管域。
- 臨床応用: 前頸部では体表から気管を触れられる。声門が異物や浮腫でふさがれたときは、喉頭より下で気管を切り開く気管切開により気道を確保する。
比較表
確認問題(その場で確認・記録には残りません)
区域気管支は区域内で分岐して気管支枝となり、最後に軟骨を失って( )となる。( )に入る語を答えよ。
答えを見る
答え: 細気管支
※ 確認問題はその場の理解確認用で、復習スケジュール(FSRS)には記録されません。