
この図の解説
図の左は胃壁を立体的に切り出した模型で、粘膜表面のくぼみが胃小窩、そこから深く落ち込む管が胃腺(ここでは胃底腺)です。まず胃小窩が胃腺の出口である点を押さえます。腺の壁を上から下へ見ると、上部に副細胞、中ほどに大きく明るい壁細胞、底部に主細胞が並ぶのが分かります。右の拡大図では、丸く膨らんだ壁細胞と、その下に連なる主細胞、腺底部にまばらに散る内分泌細胞が描かれています。胃腺は分布で分類され、噴門部の噴門腺と幽門部の幽門腺はどちらも粘液だけを出す粘液腺、胃の大部分を占める胃底腺だけが塩酸・ペプシン(のもと)・粘液の3つを分泌します。「どの細胞が何を出すか」を図の位置と結び付けて覚えるユニットです。
学習の要点
- 胃小窩は胃腺の出口であり、胃底腺は塩酸(壁細胞)・ペプシン(主細胞)・粘液(副細胞)を分泌する。
- 覚え方のコツ: 壁細胞=塩酸(と内因子)、主細胞=ペプシノゲン、副細胞=粘液。「壁は酸、主はペプシン、副は粘液」と3語で対にする。
- 関連知識: 壁細胞の内因子は回腸でビタミンB12の吸収に必要で、不足すると赤血球の成熟が障害される。幽門腺付近のG細胞はガストリンを出し胃液分泌を促す。
- よくある間違い: 噴門腺・幽門腺を胃底腺と同じ多種分泌腺と思い込む誤り。両者は粘液のみの粘液腺で、塩酸やペプシンは出さない。
- 臨床応用: 塩酸(胃酸)の過剰分泌は胸やけを起こし、胃液が粘膜を消化すると消化性潰瘍になる。上腹部の不調を訴える患者背景の理解につながる。
比較表
確認問題(その場で確認・記録には残りません)
胃粘膜の表面に無数に見られるくぼみを( )といい、これは胃液を出す胃腺の出口である。空欄に入る語を答えよ。
答えを見る
答え: 胃小窩
※ 確認問題はその場の理解確認用で、復習スケジュール(FSRS)には記録されません。