学習トップ理由で解く 解剖学第3章 ▸ C. 気管と気管支 / Q0240

理由で解く 解剖学

Q0240 呼吸器系

出典:あマ指 第25回(2017) 問題20
問題
左主気管支について正しいのはどれか。
選択肢
1 3 つに分岐する。
2 前壁は膜性壁である。
3 右主気管支より短い。
4 右主気管支より細い。
解答
正解4(右主気管支より細い。)
解説
✗ 1. 誤り
3 つに分岐する。
左肺は上葉・下葉の2葉構成であるため、左主気管支は上葉気管支と下葉気管支の2本に分岐する。3本に分岐するのは右主気管支(上・中・下葉気管支)であり、左右を取り違えた誤答である。
✗ 2. 誤り
前壁は膜性壁である。
気管・主気管支の膜性壁(軟骨を欠き平滑筋と結合組織から成る壁)は前壁ではなく後壁に位置し、U字型(馬蹄形)軟骨の開放部が後方を向く。前壁は軟骨で支持される側であり、膜性壁が後壁にあるのは、後方の食道が食塊通過時に膨隆する余地を確保するためと説明される。
✗ 3. 誤り
右主気管支より短い。
左主気管支は心臓を避けて水平方向に長く走行するため、右主気管支より長い(左:約5cm/右:約2-3cm)。太さ・長さ・傾斜の左右差はすべて「右が太く短く垂直/左が細く長く水平」の組合せで、本肢は長短を取り違えている。
✓ 4. 正しい
右主気管支より細い。
左主気管支は右主気管支より細い。右肺の容積は約1,200ml、左肺は心臓が左寄りに位置する関係で約1,000mlと小さく、それを養う左主気管支の内径も相対的に細くなる。結果として左は細・長・水平(約45°)、右は太・短・垂直(約25°)という左右差が成立する。誤嚥異物が右主気管支に落ちやすい解剖学的根拠はこの3点セットによる。
ポイント
  • 左主気管支は右より細く・長く・水平に近い。心臓が左寄りに位置するため肺容積・気管支径とも左が小さい。
  • 覚え方のコツ: 「左は2(葉)、細・長・水平/右は3(葉)、太・短・垂直」とすべて3点セットで対比暗記。
  • 関連知識: 膜性壁は後壁にあり食道と接する。U字型軟骨の開放部=後方。
  • よくある間違い: 左主気管支を3本に分岐と誤解/膜性壁を前壁と誤認/左が短いと誤記憶。
  • 臨床応用: 片肺挿管では右主気管支に迷入しやすく左肺換気不全を来す。選択的片肺換気の際はダブルルーメンチューブを使用。
解説画像
あマ指 第25回(2017) 問題20|左主気管支について正しいのはどれか。 解説図
あマ指 第25回(2017) 問題20|左主気管支について正しいのはどれか。
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