学習トップ理由で解く 解剖学第3章 ▸ C. 気管と気管支 / Q0236

理由で解く 解剖学

Q0236 呼吸器系

出典:あマ指 第16回(2008) 問題24
問題
気管および気管支について誤っている記述はどれか。
選択肢
1 気管は喉頭の下方に続く。
2 気管の後方には食道がある。
3 右気管支は垂直に近い傾斜をなす。
4 左気管支は3 本の葉気管支に分かれる。
解答
正解4(左気管支は3 本の葉気管支に分かれる。)
解説
✗ 1.
気管は喉頭の下方に続く。
✗ 正しい。 気管は喉頭の輪状軟骨下縁(第6頸椎の高さ)から始まり、垂直に下行する。喉頭→気管→主気管支の連絡は下気道の基本配列であり、本肢は正しい記述。誤りを選ぶ設問の答えにはならない。
✗ 2.
気管の後方には食道がある。
✗ 正しい。 頸部・上縦隔では気管の直後に食道が位置し、気管後壁の膜性壁が食道前壁に接する。気管軟骨がU字型で後壁を欠くのは、食塊通過時の食道膨隆を許容するためとも説明される。本肢は解剖学的に正しく、設問の答えではない。
✗ 3.
右気管支は垂直に近い傾斜をなす。
✗ 正しい。 右主気管支の分岐角は約25°と小さく、気管の延長方向に近い垂直走行をとる。これに対し左主気管支は心臓を避けるため約45°と水平に近い。誤嚥異物が右に落ちやすい根拠となる所見であり、本肢は正しい記述である。
✓ 4. 誤り
左気管支は3 本の葉気管支に分かれる。
この選択肢は解剖学的に誤っているため、「誤りを選ぶ」設問の正解となる。左肺は心臓が左寄りに位置する関係で上葉と下葉の2葉から成るため、左主気管支は上葉気管支と下葉気管支の2本に分岐する。3本の葉気管支に分岐するのは右主気管支であり(上葉・中葉・下葉気管支)、左右を取り違えた典型的な誤りである。右肺3葉・左肺2葉→葉気管支数もそれに対応する点を正確に記憶する必要がある。
ポイント
  • 左肺は上葉・下葉の2葉、右肺は上・中・下葉の3葉。葉気管支の数も左2本・右3本と一致する。
  • 覚え方のコツ: 「右3(3文字:右上中下)/左2(2文字:左上下)」と葉の数と葉気管支の数で左右を対応づける。
  • 関連知識: 肺区域は右10個・左8〜9個で、区域気管支が各肺区域を支配する。区域切除は肺癌の局所切除に用いられる。
  • よくある間違い: 左気管支を3本と答える(右と取り違え)/右肺を2葉と誤解する。
  • 臨床応用: 左下葉切除と左肺全摘の違いは葉気管支レベルの切離の差であり、葉気管支の本数を正確に理解することが外科解剖の基礎となる。
比較表
項目
肺葉の数 3葉(上・中・下) 2葉(上・下)
葉気管支 3本 2本
肺区域 10個 8〜9個
主気管支の傾斜 垂直(約25°) 水平(約45°)
解説画像
あマ指 第16回(2008) 問題24|気管および気管支について誤っている記述はどれか。 解説図
あマ指 第16回(2008) 問題24|気管および気管支について誤っている記述はどれか。
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