学習トップ理由で解く 解剖学第3章 ▸ C. 気管と気管支 / Q0237

理由で解く 解剖学

Q0237 呼吸器系

出典:鍼灸 第19回(2011) 問題21
問題
気管について正しい記述はどれか。
選択肢
1 輪状軟骨の下縁に始まる。
2 食道の後方にある。
3 第2 胸椎の高さで左右の気管支に分岐する。
4 軟骨が全周を取り囲む。
解答
正解1(輪状軟骨の下縁に始まる。)
解説
✓ 1. 正しい
輪状軟骨の下縁に始まる。
気管は喉頭の最下部に位置する輪状軟骨の下縁(第6頸椎の高さ)から始まり、そこから下方に約10cm(10〜13cm)にわたって垂直に下行し、第4-5胸椎の高さ(気管分岐部・気管竜骨)で左右の主気管支に分岐する。輪状軟骨は喉頭軟骨のなかで唯一完全に輪状(一周連続)の軟骨で、気道の維持に重要な役割を果たすとともに、気管との移行の明瞭な指標として用いられる。前頸部の体表からは甲状軟骨隆起(喉仏)の下方に輪状軟骨が触れ、その下に気管が触知できる。
✗ 2. 誤り
食道の後方にある。
気管と食道の前後関係は「気管が前・食道が後」であり、食道のほうが後方にある。気管後壁の膜性壁は直接食道前壁に接する。本肢は前後関係を逆に記述しており誤り。
✗ 3. 誤り
第2 胸椎の高さで左右の気管支に分岐する。
気管分岐部(気管竜骨)は第4-5胸椎の高さにあり、第2胸椎より明らかに下方である。体表投影ではおおむね胸骨角(第2肋軟骨接合部)に相当する。本肢は椎体の高さを誤って記述している。
✗ 4. 誤り
軟骨が全周を取り囲む。
気管軟骨は約20個のU字型(馬蹄形)軟骨で、開放部は後方を向く。軟骨のない後壁は膜性壁と呼ばれ、平滑筋と結合組織から成る。全周を軟骨が囲むのは喉頭の輪状軟骨のみで、気管軟骨とは構造が異なる。
ポイント
  • 気管は輪状軟骨下縁(第6頸椎)から始まり、第4-5胸椎の気管分岐部で左右の主気管支に分かれる。
  • 覚え方のコツ: 「6(C6)→10cm→4〜5(Th4-5)」と上端・長さ・下端を3点セットで暗記。軟骨は「U字」と形で記憶する。
  • 関連知識: 輪状軟骨は喉頭で唯一全周の軟骨。気管軟骨は約20個、後壁は膜性壁で食道と接する。
  • よくある間違い: 気管分岐部を「第2胸椎」と誤解する/気管軟骨を全周性と誤認する。
  • 臨床応用: 気管切開は通常第2〜第4気管軟骨の高さで施行し、輪状軟骨・食道の損傷を避ける。胸骨角は気管分岐部の体表指標となる。
解説画像
鍼灸 第19回(2011) 問題21|気管について正しい記述はどれか。 解説図
鍼灸 第19回(2011) 問題21|気管について正しい記述はどれか。
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