学習トップ理由で解く 解剖学第3章 ▸ B. 咽頭・喉頭 / Q0219

理由で解く 解剖学

Q0219 呼吸器系

出典:鍼灸 第11回(2003) 問題21
問題
喉頭を構成する軟骨で対をなすのはどれか。
選択肢
1 甲状軟骨
2 披裂軟骨
3 喉頭蓋軟骨
4 輪状軟骨
解答
正解2(披裂軟骨)
解説
✗ 1. 誤り
甲状軟骨
甲状軟骨は左右の板が前方正中で合わさって1個の盾状軟骨を形成する単一の軟骨(不対軟骨)である。板そのものは左右対称だが、全体として1個の構造として扱うため「対をなす」には該当しない。喉頭軟骨で最大のサイズを誇り、喉頭隆起を形成する。
✓ 2. 正しい
披裂軟骨
披裂軟骨は左右一対の三角錐状(ピラミッド状)の小軟骨で、輪状軟骨後上縁の両側に乗っている。下端(底部)は輪状軟骨と輪状披裂関節をつくり、この関節での回旋・滑走運動により声帯の開閉・緊張が細かく調節される。披裂軟骨の前方突起である声帯突起には声帯靱帯・声帯筋が付着し、外側突起である筋突起には後輪状披裂筋・外側輪状披裂筋などの喉頭内筋が付着する。喉頭軟骨のうち対をなすのは披裂軟骨・小角軟骨・楔状軟骨の3種で、このうち選択肢に含まれるのは披裂軟骨のみである。
✗ 3. 誤り
喉頭蓋軟骨
喉頭蓋軟骨は舌根部後方、甲状軟骨裏面に付着する葉状の単一軟骨(不対軟骨)で、弾性軟骨からなる。嚥下時に後倒して喉頭口を閉鎖し誤嚥を防ぐが、左右一対で存在する構造ではない。
✗ 4. 誤り
輪状軟骨
輪状軟骨は指輪(シグネット・リング)型の単一軟骨で、前方が細く後方が広い板を成す。甲状軟骨の下方に位置し気管との境界を形成する不対軟骨であり、左右一対ではない。
ポイント
  • 喉頭軟骨のうち「対をなす(一対)」のは披裂軟骨・小角軟骨・楔状軟骨の3つ。「不対(単一)」は甲状・輪状・喉頭蓋の3つ。
  • 覚え方のコツ: 「一対は披・小・楔、単一は甲・輪・蓋」と語呂で記憶。披裂は「声帯の舵」と覚える。
  • 関連知識: 披裂軟骨は輪状披裂関節で輪状軟骨上に乗り、回旋・滑走運動により声帯の開閉を制御する。声帯突起(前)に声帯靱帯、筋突起(外側)に喉頭筋が付着。
  • よくある間違い: 甲状軟骨は「左右の板」があるので対と誤答しやすい。板は合わさって1個の軟骨を成すため不対。
  • 臨床応用: 披裂軟骨の脱臼は挿管困難例で起こりうる合併症で、嗄声・発声障害を来す。ファイバースコープで披裂軟骨の位置異常を確認して診断する。
比較表
分類 軟骨 形状
不対(単一) 甲状軟骨 盾型・左右の板が正中で合わさる
不対(単一) 輪状軟骨 指輪型・後方が高い
不対(単一) 喉頭蓋軟骨 葉状・弾性軟骨
一対(左右) 披裂軟骨 ピラミッド型・輪状軟骨上に乗る ★
一対(左右) 小角軟骨 披裂軟骨尖端の小結節
一対(左右) 楔状軟骨 披裂喉頭蓋ヒダ内の小軟骨
解説画像
鍼灸 第11回(2003) 問題21|喉頭を構成する軟骨で対をなすのはどれか。 解説図
鍼灸 第11回(2003) 問題21|喉頭を構成する軟骨で対をなすのはどれか。
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