学習トップ理由で解く 解剖学第2章 ▸ F. リンパ系 / Q0193

理由で解く 解剖学

Q0193 循環器系

出典:鍼灸 第19回(2011) 問題25
問題
リンパ系について正しい記述はどれか。
選択肢
1 舌扁桃はワルダイエルの咽頭輪を構成する。
2 胸腺はB リンパ球を産生する。
3 脾臓は腹膜後器官の1 つである。
4 集合リンパ小節は空腸で発達する。
解答
正解1(舌扁桃はワルダイエルの咽頭輪を構成する。)
解説
✓ 1. 正しい
舌扁桃はワルダイエルの咽頭輪を構成する。
ワルダイエルの咽頭輪は、咽頭内腔を取り囲むように輪状に配列した扁桃群の総称で、咽頭扁桃・耳管扁桃・口蓋扁桃・舌扁桃の4種から構成される。舌扁桃は舌根部の粘膜にあるリンパ小節の集合で、この咽頭輪の構成要素である。口や鼻から侵入する細菌などの抗原に対する最初の免疫防衛線として機能する。
✗ 2.
胸腺はB リンパ球を産生する。
胸腺はTリンパ球の成熟の場であり、Bリンパ球を産生するのではない。Bリンパ球は骨髄で分化・成熟し、その後全身のリンパ系器官(リンパ節・脾臓・扁桃・パイエル板)に運ばれ、そこのリンパ小節内で増生・活性化する。
✗ 3.
脾臓は腹膜後器官の1 つである。
脾臓は腹膜内器官(腹膜に包まれた器官)であり、腹膜後器官ではない。脾動静脈は胃脾間膜・脾腎間膜などを経由して脾門に出入りする。腹膜後器官の代表は腎臓・膵臓(頭部を除く)・副腎・十二指腸(球部を除く)など。
✗ 4.
集合リンパ小節は空腸で発達する。
集合リンパ小節(パイエル板)は空腸ではなく「回腸」で発達する。小腸の後半部である回腸末端で最もよく認められ、腸内細菌が多い遠位部で粘膜免疫を担う。空腸は小腸前半部で、パイエル板は少ない。
ポイント
  • ワルダイエルの咽頭輪は咽頭扁桃・耳管扁桃・口蓋扁桃・舌扁桃の4つで構成される輪状のリンパ組織群である。
  • 覚え方のコツ: 「咽頭輪4種=咽・耳・口・舌」と頭文字で覚える。鼻・口の入り口の免疫バリアを形成し、相互補完的に働く。
  • 関連知識: 扁桃は粘膜下のリンパ小節集合で、Bリンパ球が胚中心で増生する。口蓋扁桃は摘出対象となる代表的な扁桃。
  • よくある間違い: 胸腺でBリンパ球が産生されると誤る(胸腺=T、骨髄=B)/脾臓を腹膜後器官と誤る/パイエル板を空腸にあると誤る。
  • 臨床応用: 扁桃炎は小児の発熱原因として頻度が高く、IgA腎症の原因病巣ともなる。扁桃摘出で腎症が寛解することがある。
比較表
扁桃 位置
咽頭扁桃(アデノイド) 上咽頭後壁(鼻咽頭天蓋)
耳管扁桃 耳管咽頭口の周囲
口蓋扁桃 口峡両側、口蓋舌弓・口蓋咽頭弓の間
舌扁桃 舌根部背面
解説画像
鍼灸 第19回(2011) 問題25|リンパ系について正しい記述はどれか。 解説図
鍼灸 第19回(2011) 問題25|リンパ系について正しい記述はどれか。
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