学習トップ理由で解く 解剖学第2章 ▸ F. リンパ系 / Q0192

理由で解く 解剖学

Q0192 循環器系

出典:あマ指 第18回(2010) 問題29
問題
リンパ系について正しい記述はどれか。
選択肢
1 胸管は多数の弁をもつ。
2 胸管は右の静脈角に注ぐ。
3 乳び槽は大動脈の前方にある。
4 輸入リンパ管はリンパ節の門から入る。
解答
正解1(胸管は多数の弁をもつ。)
解説
✓ 1. 正しい
胸管は多数の弁をもつ。
胸管を含むリンパ管全体には多数の半月弁があり、リンパ液の逆流を防いで一方向性の流れを維持する。リンパ管には心臓のようなポンプがないため、骨格筋の収縮・動脈拍動・呼吸運動による圧変化をリンパ駆出の原動力とし、静脈と同じく弁によって逆流を防止することが循環には不可欠である。弁と弁の間の節状のくびれによって、数珠状の外観を呈することもある。
✗ 2.
胸管は右の静脈角に注ぐ。
胸管は右ではなく「左」の静脈角に注ぐ。右の静脈角に注ぐのは右上半身のリンパを集める右リンパ本幹である。左右の注入先を取り違えやすい典型的な誤答。
✗ 3.
乳び槽は大動脈の前方にある。
乳び槽は腹大動脈の「後方」にある。横隔膜の大動脈裂孔の直下付近で腰リンパ本幹と腸リンパ本幹が合流して形成され、大動脈の前方ではなく背側にある袋状の膨らみで、ここから胸管が起こる。
✗ 4.
輸入リンパ管はリンパ節の門から入る。
輸入リンパ管はリンパ節の「被膜」から多数入り、リンパ門からは「輸出リンパ管」が出る。入口と出口が明確に分離されており、リンパ門を通るのは動静脈・神経とともに輸出リンパ管だけである点に注意する。
ポイント
  • 胸管を含むリンパ管には多数の半月弁があり、リンパ液の逆流を防いで一方向性の流れを作る。
  • 覚え方のコツ: 「リンパ管の弁=静脈と同じ、逆流防止」。リンパ流の推進力は筋ポンプ・動脈拍動・呼吸運動で、弁が効率化する。
  • 関連知識: リンパ管には表層の浅リンパ管(皮静脈と伴走)と深リンパ管(深静脈と伴走)があり、各所で交通し最終的にリンパ本幹に注ぐ。毛細リンパ管には弁はないが、集合リンパ管以降に発達する。
  • よくある間違い: 胸管が右静脈角に注ぐと誤る/乳び槽を大動脈の前方と誤る/輸入リンパ管がリンパ門から入ると誤解する。
  • 臨床応用: リンパ浮腫(乳癌腋窩郭清後など)では逆流・うっ滞が起こる。リンパシンチグラフィで弁機能や逆流を評価することがある。
解説画像
あマ指 第18回(2010) 問題29|リンパ系について正しい記述はどれか。 解説図
あマ指 第18回(2010) 問題29|リンパ系について正しい記述はどれか。
この問題の解説の修正を依頼する

解説に誤り・改善点があればお知らせください。件名と本文は自動入力済みです(編集できます)。お名前・メールアドレスは任意です。送信内容は玄康株式会社(黒澤一弘)に届きます。

この問題をアプリで理由で解く 解剖学
App Store入手