学習トップ理由で解く 解剖学第2章 ▸ F. リンパ系 / Q0186

理由で解く 解剖学

Q0186 循環器系

出典:あマ指 第7回(1999) 問題17
問題
脾臓を容れている体腔はどれか。
選択肢
1 頭蓋腔
2 脊柱管
3 胸腔
4 腹腔
解答
正解4(腹腔)
解説
✗ 1.
頭蓋腔
頭蓋腔は頭蓋骨に囲まれた腔で、脳・髄膜・脳血管・脳神経の基部を容れる。脾臓のようなリンパ系器官は存在せず、解剖学的位置がまったく異なる。
✗ 2.
脊柱管
脊柱管は椎骨の椎孔が連なって形成される細長い管で、脊髄・脊髄神経根・髄膜を容れる。容積は狭く、実質臓器を容れる空間ではないため、脾臓のような臓器は存在しない。
✗ 3.
胸腔
胸腔は横隔膜より上方で、心臓・肺・食道・胸腺・胸管などを容れる。体表からは脾臓は胸郭の下方(第10肋骨周辺)に隠れて見えるが、脾臓自体は横隔膜の下の腹腔に属し、胸腔内には位置しない。
✓ 4. 正しい
腹腔
脾臓は腹腔の左上部で胃の後方に位置し、横隔膜に接する腹腔内臓器である。表面は腹膜(漿膜)でおおわれ、腹膜反転部で脾門というくぼみをつくり、ここから脾動静脈・神経・リンパ管が出入りする。体表から投影すると左の側胸部、第10肋骨を中心に胸郭の下方に隠れて、正常では体表から触れられない位置にある。
ポイント
  • 脾臓は腹腔の左上部にあり、胃の後方・横隔膜の直下に位置する腹膜内臓器である。
  • 覚え方のコツ: 「左季肋部の裏=脾臓、第10肋骨の高さ」でイメージ。胸郭の下に隠れるが体腔としては腹腔。
  • 関連知識: 脾臓は胃・膵尾・左腎と接し、脾動脈は腹腔動脈の枝、脾静脈は門脈系に注ぐ。被膜の外葉は腹膜、裏打ちは結合組織の線維膜。
  • 臨床応用: 外傷で脾臓は破裂しやすく、腹腔内出血の代表的原因となる。左肋骨骨折に伴う脾損傷、交通外傷での脾摘は頻度が高い。
  • よくある間違い: 胸郭の下にあるから胸腔と誤答する/腹膜後器官(膵臓・腎臓)と混同する(脾臓は腹膜内)。
比較表
体腔 主な内容
頭蓋腔 脳・髄膜・脳血管
脊柱管 脊髄・脊髄神経根
胸腔 心臓・肺・食道・胸腺
腹腔 胃・肝臓・膵臓・脾臓・腸管
解説画像
あマ指 第7回(1999) 問題17|脾臓を容れている体腔はどれか。 解説図
あマ指 第7回(1999) 問題17|脾臓を容れている体腔はどれか。
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