学習トップ理由で解く 解剖学第2章 ▸ F. リンパ系 / Q0175

理由で解く 解剖学

Q0175 循環器系

出典:鍼灸 第2回(1994) 問題26
問題
脾臓について誤っている記述はどれか。
選択肢
1 腹腔の左上部で横隔膜に接する。
2 内部は皮質と髄質とに分けられる。
3 集められた血液は門脈に流入する。
4 古い赤血球を処理する。
解答
正解2(内部は皮質と髄質とに分けられる。)
解説
✗ 1.
腹腔の左上部で横隔膜に接する。
✗ 正しい。 脾臓は左上腹部(左季肋部)にあり、第9〜第11肋骨の高さで横隔膜に接する。位置の記述は正しい。
✓ 2. 誤り
内部は皮質と髄質とに分けられる。
脾臓の内部構造は「赤脾髄」と「白脾髄」に分けられ、皮質・髄質の構造ではない。赤脾髄は静脈洞と脾索からなり古い赤血球を処理し、白脾髄はリンパ小節(マルピギー小体)からなり免疫を担う。皮質・髄質構造を持つのはリンパ節・胸腺・腎臓・副腎などで、この記述は誤り。
✗ 3.
集められた血液は門脈に流入する。
✗ 正しい。 脾臓を出た静脈血は脾静脈となり、上腸間膜静脈と合流して門脈を形成し肝臓に流入する。門脈系に注ぐ記述は正しい。
✗ 4.
古い赤血球を処理する。
✗ 正しい。 脾臓の赤脾髄は古くなった赤血球を大食細胞が貪食・破壊する場所であり、鉄はヘモジデリンとして再利用される。記述は正しい。
ポイント
  • 脾臓の内部は赤脾髄と白脾髄に分けられ、皮質・髄質の区分はない。
  • 覚え方のコツ: 「脾臓は赤と白、リンパ節は皮と髄」で対比暗記。皮質・髄質構造=リンパ節・胸腺・腎・副腎、赤白脾髄=脾臓。
  • 関連知識: 脾臓は左上腹部・横隔膜下に位置し、胎生期は造血の場。成人では赤脾髄で老朽赤血球の破壊、白脾髄でリンパ球による免疫応答を行う。脾静脈は門脈に注ぐ。
  • よくある間違い: リンパ性器官すべてを「皮質・髄質構造」と一括りにする(脾臓のみ別)/脾臓を右側臓器(肝臓と混同)と誤認する。
  • 臨床応用: 左上腹部の打撲による脾破裂は腹腔内出血で致命的となるため注意。脾摘後は莢膜性細菌(肺炎球菌など)への易感染性が生じる。
比較表
器官 内部構造 主な機能
脾臓 赤脾髄・白脾髄 赤血球破壊・免疫
リンパ節 皮質・髄質 リンパ濾過・免疫
胸腺 皮質・髄質 T細胞成熟
腎臓 皮質・髄質 尿生成
副腎 皮質・髄質 ホルモン分泌
解説画像
鍼灸 第2回(1994) 問題26|脾臓について誤っている記述はどれか。 解説図
鍼灸 第2回(1994) 問題26|脾臓について誤っている記述はどれか。
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