学習トップ理由で解く 解剖学第2章 ▸ C. 動脈系 / Q0132

理由で解く 解剖学

Q0132 循環器系

出典:鍼灸 第18回(2010) 問題19
問題
胸部の器官について後縦隔にあるのはどれか。
選択肢
1 胸腺
2 食道
3 心臓
4 大動脈弓
解答
正解2(食道)
解説
✗ 1. 誤り
胸腺
胸腺は胸骨のすぐ後方、縦隔の前上部(上縦隔~前縦隔)に位置する。小児では大きく心臓の前方を覆うが、思春期以降退縮する。前縦隔に属し、後縦隔にはない。
✓ 2. 正しい
食道
縦隔は左右の胸膜嚢(胸膜腔)に挟まれた区画で、胸骨角を通る水平面で上縦隔と下縦隔に分けられ、下縦隔は心膜を基準に前縦隔・中縦隔・後縦隔の3区画に細分される。食道は気管の後ろを通って胸腔を下行し、下縦隔の後部を占める「後縦隔」の主要な器官である。後縦隔には食道に加え、胸大動脈・奇静脈・半奇静脈・胸管・迷走神経・交感神経幹などが走行する。
✗ 3. 誤り
心臓
心臓は心膜に包まれて下縦隔の「中縦隔」に位置する。中縦隔には心臓・心膜のほか、上行大動脈の一部・肺動脈幹・上大静脈下部・主気管支分岐部などがある。
✗ 4. 誤り
大動脈弓
大動脈弓は胸骨柄の高さを走る大動脈の湾曲部で、「上縦隔」に位置する。上縦隔には大動脈弓・腕頭静脈・上大静脈上部・気管・食道上部・胸腺上部・胸管などが含まれる。後縦隔には入らない。
ポイント
  • 縦隔は胸骨角を通る水平面で上下に分けられ、下縦隔は心膜を基準に前・中・後の3区画に分かれる。
  • 覚え方のコツ: 「前=胸腺、中=心臓、後=食道・胸大動脈」。心膜の前が前縦隔、心膜の後ろが後縦隔。
  • 関連知識: 後縦隔を走る胸大動脈の臓側枝である食道動脈・気管支動脈、壁側枝である肋間動脈も後縦隔に属する。
  • よくある間違い: 大動脈弓を後縦隔と誤認する。大動脈弓は上縦隔、これに続く胸大動脈(下行大動脈胸部)は後縦隔。
  • 臨床応用: 食道癌は後縦隔を直接進展し、胸管や気管・反回神経を巻き込みやすい。後縦隔腫瘍は神経原性(神経鞘腫など)が多い。
比較表
縦隔区分 主な内容
上縦隔 大動脈弓・腕頭静脈・上大静脈上部・気管・食道上部・胸腺上部・胸管
前縦隔 胸腺下部・リンパ節・脂肪
中縦隔 心臓・心膜・上行大動脈・肺動脈幹・気管分岐部
後縦隔 食道・胸大動脈・奇静脈系・胸管・迷走神経・交感神経幹
解説画像
鍼灸 第18回(2010) 問題19|胸部の器官について後縦隔にあるのはどれか。 解説図
鍼灸 第18回(2010) 問題19|胸部の器官について後縦隔にあるのはどれか。
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