学習トップ理由で解く 解剖学第2章 ▸ C. 動脈系 / Q0129

理由で解く 解剖学

Q0129 循環器系

出典:鍼灸 第16回(2008) 問題25
問題
足底の大部分に血液を送るのはどれか。
選択肢
1 前脛骨動脈
2 後脛骨動脈
3 腓骨動脈
4 腓腹動脈
解答
正解2(後脛骨動脈)
解説
✗ 1. 誤り
前脛骨動脈
前脛骨動脈は下腿骨間膜を貫通して下腿伸側(前区画)に出て下腿伸筋群を養い、伸筋支帯をくぐって足首で足背動脈に移行する。分布は足背と足指背面が主で、足底に直接分布するわけではない(足底動脈弓と吻合する枝を出すのみ)。
✓ 2. 正しい
後脛骨動脈
後脛骨動脈は膝窩動脈から分かれる2終枝のうち太い方で、下腿屈筋群を養いつつヒラメ筋深層を下行する。内果の後方で屈筋支帯の深層をくぐって足底に入り、内側足底動脈と外側足底動脈に分かれる。外側足底動脈が深層で内側方向にカーブして足底動脈弓を形成し、足底動脈弓から底側中足動脈・総底側指動脈が出て足底・足指底面の大部分を養う。足背動脈からの深層枝も吻合するが、主要な灌流源は後脛骨動脈である。
✗ 3. 誤り
腓骨動脈
腓骨動脈は後脛骨動脈の枝として腓骨後面に沿って下行し、下腿後外側の屈筋や外側下腿筋群、腓骨を養う。足底には直接分布せず、足関節付近で足背動脈や後脛骨動脈と吻合する程度である。
✗ 4. 誤り
腓腹動脈
腓腹動脈は膝窩動脈の枝で腓腹筋およびヒラメ筋上部を養う筋枝であり、下腿近位部の筋への分布に限局する。足底には到達しない。
ポイント
  • 膝窩動脈は下腿で前脛骨動脈と後脛骨動脈に分かれ、後脛骨動脈がさらに腓骨動脈を出す。足底の大部分は後脛骨動脈→内側・外側足底動脈から供給される。
  • 覚え方のコツ: 「前は甲(足背)、後ろは裏(足底)」。前脛骨→足背動脈、後脛骨→足底動脈と対応づける。
  • 関連知識: 足背動脈は長母指伸筋腱と長指伸筋腱の間で拍動を触れ、後脛骨動脈は内果後方で屈筋支帯の深層を走る。両者の触知は下肢動脈疾患の重要な身体所見。
  • よくある間違い: 腓骨動脈を「下腿外側全域と足底を養う」と誤認する。腓骨動脈は屈筋群と外側筋群の一部までで、足底には到達しない。
  • 臨床応用: 足背動脈・後脛骨動脈の拍動減弱は閉塞性動脈硬化症(ASO)の重要所見。両者がともに触れなければABI(足関節上腕血圧比)の測定が必要。
比較表
動脈 経路 主な分布域
前脛骨動脈 骨間膜貫通→下腿前面 下腿伸筋群→足背動脈→足背・足指背面
後脛骨動脈 下腿屈筋深層→内果後方 下腿屈筋群→内側・外側足底動脈→足底大部分
腓骨動脈 腓骨後面 下腿後外側筋群・腓骨
解説画像
鍼灸 第16回(2008) 問題25|足底の大部分に血液を送るのはどれか。 解説図
鍼灸 第16回(2008) 問題25|足底の大部分に血液を送るのはどれか。
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