学習トップ理由で解く 解剖学第2章 ▸ C. 動脈系 / Q0125

理由で解く 解剖学

Q0125 循環器系

出典:鍼灸 第13回(2005) 問題26
問題
冠状動脈を分枝するのはどれか。
選択肢
1 上行大動脈
2 大動脈弓
3 胸大動脈
4 肺動脈
解答
正解1(上行大動脈)
解説
✓ 1. 正しい
上行大動脈
左右の冠状動脈は上行大動脈の起始部、大動脈弁の直上にあるバルサルバ洞(大動脈洞)から出る。大動脈全系で最初に起こる分枝であり、心臓自体を養う栄養血管として機能する。心室の収縮期には冠血流が妨げられ、拡張期に主に灌流される点もこの近位起始と関係している。
✗ 2. 誤り
大動脈弓
大動脈弓からは腕頭動脈・左総頸動脈・左鎖骨下動脈の3枝が順に起こり、頭頸部と上肢を養う。冠状動脈はこれより近位の上行大動脈基部から分枝するため、大動脈弓の直接分枝には含まれない。
✗ 3. 誤り
胸大動脈
胸大動脈(下行大動脈胸部)は大動脈弓に続く部分で、壁側枝として肋間動脈・上横隔動脈、臓側枝として気管支動脈・食道動脈を出す。冠状動脈より遠位にあり、心臓への分枝は担わない。
✗ 4. 誤り
肺動脈
肺動脈は右心室から肺へ静脈血を送る肺循環の血管であり、そこから冠状動脈が分枝することはない。冠状動脈は体循環の起点である上行大動脈から起こる。
ポイント
  • 冠状動脈は大動脈全体の最初の分枝で、上行大動脈基部のバルサルバ洞(大動脈洞)から起こる。
  • 覚え方のコツ: 大動脈分枝の順序は「心(冠状)→腕頭・左頸・左鎖→肋間・気管支・食道→腰・性腺・腎→腹腔・上腸間膜・下腸間膜→総腸骨」と近位から遠位へ追う。
  • 関連知識: 冠状動脈は右冠状動脈と左冠状動脈(前下行枝・回旋枝に分かれる)からなり、心筋を3次元的に灌流する。
  • よくある間違い: 「冠状動脈は大動脈弓から出る」と答える。弓より近位の上行大動脈が正答である。
  • 臨床応用: 冠状動脈の動脈硬化性狭窄は狭心症・心筋梗塞の主因で、拡張期に冠血流が集中するため、頻脈は冠灌流を不利に傾け虚血を悪化させる。
比較表
大動脈の区分 主な分枝
上行大動脈 左・右冠状動脈(バルサルバ洞から)
大動脈弓 腕頭動脈、左総頸動脈、左鎖骨下動脈
胸大動脈 肋間動脈(壁側)、気管支動脈・食道動脈(臓側)
腹大動脈 腰・下横隔(壁側)、腹腔・上下腸間膜・腎・性腺(臓側)
解説画像
鍼灸 第13回(2005) 問題26|冠状動脈を分枝するのはどれか。 解説図
鍼灸 第13回(2005) 問題26|冠状動脈を分枝するのはどれか。
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