学習トップ理由で解く 解剖学第2章 ▸ C. 動脈系 / Q0124

理由で解く 解剖学

Q0124 循環器系

出典:あマ指 第13回(2005) 問題31
問題
大動脈弓の直接分枝でないのはどれか。
選択肢
1 腕頭動脈
2 左鎖骨下動脈
3 左総頸動脈
4 右総頚動
解答
正解4(右総頚動)
解説
✗ 1.
腕頭動脈
✗ 正しい。 腕頭動脈は大動脈弓の第1枝として右側から起こる最も太い分枝で、右鎖骨下動脈と右総頸動脈に分かれる。左側に対応する1本の動脈はなく、左では鎖骨下動脈と総頸動脈が大動脈弓から独立して起こる点で左右非対称となる。
✗ 2.
左鎖骨下動脈
✗ 正しい。 左鎖骨下動脈は大動脈弓の第3枝(最後の直接分枝)として起こり、胸郭上口を経て上肢へ向かう。途中で椎骨動脈や内胸動脈を分枝する。右側の鎖骨下動脈が腕頭動脈を介して間接的に起こるのと対照的である。
✗ 3.
左総頸動脈
✗ 正しい。 左総頸動脈は大動脈弓の第2枝として直接起こり、頸部を上行して甲状軟骨の高さで内頸動脈と外頸動脈に分岐する。右総頸動脈が腕頭動脈から分かれるのに対し、左は大動脈弓から直接出る点が左右差の要点である。
✓ 4. 誤り
右総頚動
右総頸動脈は大動脈弓から直接出るのではなく、腕頭動脈が分岐して生じる枝である。大動脈弓の直接分枝は発生の順に腕頭動脈・左総頸動脈・左鎖骨下動脈の3本のみで、右総頸動脈は腕頭動脈の二次分枝として右側頸部に至るため、本問の「直接分枝でない」に該当する。この非対称性は胎生期の鰓弓動脈の退縮過程に由来し、臨床上も右腕頭動脈病変で右上肢と右頭頸部が同時に虚血する根拠となる。
ポイント
  • 大動脈弓の直接分枝は3本のみ:腕頭動脈・左総頸動脈・左鎖骨下動脈の順に起こる。
  • 覚え方のコツ: 「右はまとまり、左はバラバラ」。右頸部と右上肢は腕頭動脈1本にまとまり、左は総頸と鎖骨下の2本が大動脈弓から個別に起こる。
  • 関連知識: 上行大動脈からは冠状動脈、胸大動脈からは肋間動脈や気管支動脈が出る。大動脈弓自体からは頭頸部・上肢へ向かう3本のみ。
  • よくある間違い: 右総頸動脈や右鎖骨下動脈を大動脈弓の直接分枝と誤認する。これらは腕頭動脈の二次分枝である。
  • 臨床応用: 大動脈弓症候群(高安動脈炎など)では大動脈弓分枝起始部の狭窄により、橈骨動脈拍動の消失・左右血圧差・脳虚血症状が出現する。
比較表
大動脈弓の直接分枝 起始順 分布先
腕頭動脈 第1枝 右鎖骨下動脈+右総頸動脈に分岐(右上肢・右頭頸部)
左総頸動脈 第2枝 左頭頸部(内頸動脈・外頸動脈に分岐)
左鎖骨下動脈 第3枝 左上肢、椎骨動脈・内胸動脈を分枝
解説画像
あマ指 第13回(2005) 問題31|大動脈弓の直接分枝でないのはどれか。 解説図
あマ指 第13回(2005) 問題31|大動脈弓の直接分枝でないのはどれか。
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