学習トップ理由で解く 解剖学第2章 ▸ C. 動脈系 / Q0121

理由で解く 解剖学

Q0121 循環器系

出典:鍼灸 第11回(2003) 問題28
問題
脳の血管系について正しい記述はどれか。
選択肢
1 前大脳動脈は脳底動脈の枝である。
2 中大脳動脈は椎骨動脈の枝である。
3 前交通動脈は総頚動脈の枝である。
4 後交通動脈は内頚動脈の枝である。
解答
正解4(後交通動脈は内頚動脈の枝である。)
解説
✗ 1. 誤り
前大脳動脈は脳底動脈の枝である。
前大脳動脈は内頸動脈の終末分岐で、中大脳動脈とともに内頸動脈の分枝である。脳底動脈の枝ではない。脳底動脈の終枝は左右の後大脳動脈で、前大脳動脈と中大脳動脈とは系統が異なる。
✗ 2. 誤り
中大脳動脈は椎骨動脈の枝である。
中大脳動脈は内頸動脈の最終枝で、外側溝の深部を後上方に走り大脳外側面の大部分を支配する。椎骨動脈の枝ではなく、椎骨動脈の延長である脳底動脈は後大脳動脈に分かれる別系統である。
✗ 3. 誤り
前交通動脈は総頚動脈の枝である。
前交通動脈は左右の前大脳動脈を連結する短い血管で、総頸動脈ではなく前大脳動脈どうしの吻合枝である。総頸動脈は甲状軟骨の高さで内・外頸動脈に分岐するまで枝を出さない。
✓ 4. 正しい
後交通動脈は内頚動脈の枝である。
後交通動脈は内頸動脈の枝として後方へ伸び、脳底動脈由来の後大脳動脈と吻合する。これにより内頸動脈系(前方循環)と椎骨脳底動脈系(後方循環)をつなぎ、大脳動脈輪(ウィリス動脈輪)を形成する。ウィリス動脈輪は「前大脳動脈(×2)・前交通動脈・内頸動脈(×2)・後交通動脈(×2)・後大脳動脈(×2)」で構成され、下垂体を取り囲む動脈の輪として片側循環が途絶しても側副血行を保つ役割を持つ。後交通動脈=内頸動脈からの後方向枝という起源を確実に押さえる。
ポイント
  • 脳は内頸動脈(前方循環)と椎骨動脈(後方循環)の4本で栄養され、大脳動脈輪で吻合する。
  • 覚え方のコツ: 内頸→前+中大脳動脈、椎骨→脳底動脈→後大脳動脈。前交通=前大脳どうし、後交通=内頸と後大脳をつなぐ。
  • 関連知識: 内頸動脈は脳の前3/4、椎骨動脈は後1/4を支配する。下垂体周囲で輪をなすのがウィリス動脈輪。
  • よくある間違い: 後交通動脈を後大脳動脈や脳底動脈の枝と勘違いする。後方循環と前方循環を「つなぐ」のが交通動脈で、起源は内頸動脈。
  • 臨床応用: 内頸動脈-後交通動脈分岐部は脳動脈瘤の好発部位で、破裂するとクモ膜下出血+動眼神経麻痺を生じる(瞳孔散大・眼瞼下垂)。
比較表
動脈 起源 支配領域
前大脳動脈 内頸動脈 大脳内側面(前頭・頭頂)
中大脳動脈 内頸動脈 大脳外側面の大半
後交通動脈 内頸動脈 内頸と後大脳を連結
後大脳動脈 脳底動脈 大脳後頭葉・側頭葉下面
脳底動脈 左右椎骨動脈の合流 脳幹・小脳
解説画像
鍼灸 第11回(2003) 問題28|脳の血管系について正しい記述はどれか。 解説図
鍼灸 第11回(2003) 問題28|脳の血管系について正しい記述はどれか。
この問題の解説の修正を依頼する

解説に誤り・改善点があればお知らせください。件名と本文は自動入力済みです(編集できます)。お名前・メールアドレスは任意です。送信内容は玄康株式会社(黒澤一弘)に届きます。

この問題をアプリで理由で解く 解剖学
App Store入手