学習トップ理由で解く 解剖学第8章 ▸ F. 大脳 / Q0517

理由で解く 解剖学

Q0517 神経系

出典:鍼灸 第11回(2003) 問題29
問題
交連線維はどれか。
選択肢
1 大脳脚
2 脳 梁
3 視放線
4 内 包
解答
正解2(脳 梁)
解説
✗ 1. 誤り
大脳脚
大脳脚は中脳の腹側部で、大脳皮質から脊髄へ下行する錐体路をはじめとする投射線維(皮質脊髄路・皮質核路・皮質橋路)の太い束である。上下方向の投射線維であり、左右を結ぶ交連線維ではない。
✓ 2. 正しい
脳 梁
大脳白質の神経線維は走行方向により、①同側大脳皮質内を結ぶ連合線維、②左右の大脳半球を結ぶ交連線維、③大脳皮質と脳幹・脊髄などを結ぶ投射線維の3系統に分類される。脳梁は最大の交連線維で、大脳縦裂の深部に板状に広がり、約2億〜3億本の有髄神経線維が左右の大脳半球を結んで情報を双方向に伝達する。前方から膝・体・膨大部に区分され、前頭葉・頭頂葉・側頭葉・後頭葉の対応する領野を相互連絡する。交連線維にはほかに前交連・海馬交連なども含まれるが、脳梁が最も大規模で代表的である。
✗ 3. 誤り
視放線
視放線は視床の外側膝状体から後頭葉の視覚野へ向かう投射線維束で、視覚情報を上向きに送る経路である。左右を結ぶのではなく、同側の視床と皮質を結ぶ投射線維である。
✗ 4. 誤り
内 包
内包は尾状核・視床とレンズ核の間を通る投射線維の束で、錐体路・視放線・聴放線など皮質と脳幹・脊髄を結ぶ上下方向の線維を含む。交連線維ではなく投射線維である。
ポイント
  • 脳梁は左右の大脳半球を結ぶ最大の交連線維であり、前交連・海馬交連も交連線維の仲間である。
  • 覚え方のコツ: 「連合=同側皮質同士」「交連=左右結ぶ(脳梁が代表)」「投射=上下(皮質と下位を結ぶ、内包・大脳脚・視放線)」の3本立てで整理。
  • 関連知識: 投射線維には内包・大脳脚・視放線・聴放線・錐体路、連合線維には上縦束・下縦束・弓状束・鉤状束がある。脳梁は前頭部の膝、後方の膨大部、中間の体の3部に区分される。
  • よくある間違い: 内包を交連線維と誤解しやすい。内包は視床・基底核の間を縦走する投射線維で、錐体路や視放線を含む主要な上下方向の線維束である。
  • 臨床応用: 脳梁離断(外科的/先天欠損=脳梁欠損症)では左右半球間の情報統合が障害され、離断症候群(左手での物体呼称困難等)や知覚・運動情報の半球間伝達障害を生じる。
比較表
神経線維の分類 定義 代表例
連合線維 同側大脳皮質内を結ぶ 上縦束・下縦束・弓状束・鉤状束
交連線維 左右の大脳半球を結ぶ 脳梁・前交連・海馬交連
投射線維 皮質と脳幹・脊髄などを結ぶ(上下方向) 内包・大脳脚・視放線・聴放線・錐体路
解説画像
鍼灸 第11回(2003) 問題29|交連線維はどれか。 解説図
鍼灸 第11回(2003) 問題29|交連線維はどれか。
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