学習トップ理由で解く 解剖学第10章 ▸ M. 下肢の筋 / Q0994

理由で解く 解剖学

Q0994 運動器系

出典:鍼灸 第11回(2003) 問題30
問題
大腿神経が支配する筋はどれか。
選択肢
1 縫工筋
2 薄 筋
3 大腿二頭筋
4 梨状筋
解答
正解1(縫工筋)
解説
✓ 1. 正しい
縫工筋
縫工筋は上前腸骨棘から起こり、大腿前面を斜めに下行して脛骨粗面内側(鵞足)に停止する長い帯状の筋で、大腿神経の支配を受ける。股関節の屈曲・外転・外旋と膝関節の屈曲・内旋を行う(あぐらをかく動作)。大腿神経は腸腰筋・大腿四頭筋・縫工筋・恥骨筋を支配する、大腿前面伸筋群の主な運動神経である。
✗ 2. 誤り
薄 筋
薄筋は恥骨下枝から起こり鵞足を形成する内転筋群の1つで、閉鎖神経支配である。鵞足を形成する3筋(縫工筋・薄筋・半腱様筋)は支配神経が大腿・閉鎖・坐骨と別々である点が特徴。
✗ 3. 誤り
大腿二頭筋
大腿二頭筋はハムストリングスに属する屈筋群で、坐骨神経(長頭は脛骨神経部、短頭は総腓骨神経部)の支配を受ける。大腿神経支配ではない。
✗ 4. 誤り
梨状筋
梨状筋は仙骨前面から起こり大転子に停止する深層外旋筋の1つで、仙骨神経叢から直接筋枝を受ける。大腿神経支配ではない。
ポイント
  • 大腿神経支配筋は腸腰筋(腸骨筋)・大腿四頭筋・縫工筋・恥骨筋。大腿前面の伸筋群と腰神経叢由来。
  • 覚え方のコツ: 「大腿神経=大腿前面(伸筋群)」「閉鎖神経=大腿内側(内転筋群)」「坐骨神経=大腿後面(屈筋群)」の3区分と支配神経をペアで記憶。
  • 関連知識: 大腿神経は腰神経叢(L2〜L4)から起こり、筋裂孔を通って大腿三角に入る。皮枝(前皮枝)は大腿前面の皮膚に、伏在神経は下腿内側〜足背内側縁の皮膚に分布する。
  • よくある間違い: 薄筋を大腿神経支配と誤る(閉鎖神経)/縫工筋を閉鎖神経支配と誤る/恥骨筋が大腿神経主支配(約20%で閉鎖神経も)という例外。
  • 臨床応用: 大腿神経麻痺では膝関節伸展ができず階段昇降や立位保持が困難になり、大腿前面の感覚障害も生じる。鼠径部手術や骨盤骨折で損傷されることがある。
比較表
大腿の3区画と支配神経 支配神経 代表筋
大腿前面(伸筋群) 大腿神経 腸腰筋、大腿四頭筋、縫工筋、恥骨筋
大腿内側(内転筋群) 閉鎖神経 長・短・大内転筋、薄筋、外閉鎖筋
大腿後面(屈筋群) 坐骨神経 大腿二頭筋、半腱様筋、半膜様筋
解説画像
鍼灸 第11回(2003) 問題30|大腿神経が支配する筋はどれか。 解説図
鍼灸 第11回(2003) 問題30|大腿神経が支配する筋はどれか。
この問題の解説の修正を依頼する

解説に誤り・改善点があればお知らせください。件名と本文は自動入力済みです(編集できます)。お名前・メールアドレスは任意です。送信内容は玄康株式会社(黒澤一弘)に届きます。

この問題をアプリで理由で解く 解剖学
App Store入手