学習トップ理由で解く 解剖学第2章 ▸ B. 心臓 / Q0080

理由で解く 解剖学

Q0080 循環器系

出典:あマ指 第5回(1997) 問題30
問題
心臓について正しい記述はどれか。
選択肢
1 心耳は心室の一部である。
2 洞房結節は左心房にある。
3 心尖は左第5 肋間隙に位置する。
4 心膜腔は粘液で満たされる。
解答
正解3(心尖は左第5 肋間隙に位置する。)
解説
✗ 1. 誤り
心耳は心室の一部である。
心耳は心室ではなく心房の一部である。左右の心房の前端がそれぞれ大動脈と肺動脈の基部を抱くように前方にふくらみ、犬や猫の耳のように見えるので右心耳・左心耳と呼ばれる。
✗ 2. 誤り
洞房結節は左心房にある。
洞房結節は左心房ではなく、右心房の上大静脈開口部付近にある。心臓のペースメーカーとして自動興奮を発生し、心臓拍動のリズムを決定する。
✓ 3. 正しい
心尖は左第5 肋間隙に位置する。
心尖は心臓の下部の細くとがった部分で、左斜めに傾く心臓軸の下端にあたる。体表に投影すると左第5肋間隙で鎖骨中線の内側付近に位置し、ここで心尖拍動を触知することができる。心尖拍動の位置は心臓の大きさや位置の目安として臨床上重要で、心拡大や縦隔偏位があると外側または下方に偏位する。なお心底は上部の大血管が出入りする太い部分で、心尖とは反対側に位置する。
✗ 4. 誤り
心膜腔は粘液で満たされる。
心膜腔は粘液ではなく少量の漿液(心膜液)で満たされる。心膜液は漿膜性心膜の壁側板と臓側板の間を滑らかにし、心臓拍動による摩擦を軽減する役割を持つ。粘液は消化管・気管などの粘膜が分泌するもので、心膜腔には存在しない。
ポイント
  • 心尖は左第5肋間・鎖骨中線付近に位置し、心尖拍動として触知できる。
  • 覚え方のコツ: 「心尖は左、心底は上」「心尖拍動=左第5肋間、鎖骨中線内側」と体表位置で覚える。
  • 関連知識: 心耳は心房の前方突起(右心耳・左心耳)。洞房結節は右心房上部。心膜腔は漿液(心膜液)を含む滑液腔。
  • よくある間違い: 心耳を心室、洞房結節を左心房と誤る/心膜腔を粘液と誤る。
  • 臨床応用: 心膜腔に液体が貯留すると心タンポナーデとなり、心拡張障害で血圧低下・ショックを招く。心尖拍動の位置偏位は心肥大・縦隔偏位の所見となる。
比較表
心臓の構造 位置 特徴
心底 上方 大血管が出入り
心尖 下方・左前方 左第5肋間・鎖骨中線付近、心尖拍動
右心耳・左心耳 心房の前方突起 心房の一部
心膜腔 壁側板と臓側板の間 少量の漿液(心膜液)
解説画像
あマ指 第5回(1997) 問題30|心臓について正しい記述はどれか。 解説図
あマ指 第5回(1997) 問題30|心臓について正しい記述はどれか。
この問題の解説の修正を依頼する

解説に誤り・改善点があればお知らせください。件名と本文は自動入力済みです(編集できます)。お名前・メールアドレスは任意です。送信内容は玄康株式会社(黒澤一弘)に届きます。

この問題をアプリで理由で解く 解剖学
App Store入手