学習トップ理由で解く 解剖学第2章 ▸ B. 心臓 / Q0075

理由で解く 解剖学

Q0075 循環器系

出典:鍼灸 第1回(1993) 問題29
問題
正しいのはどれか。
選択肢
1 冠状動脈は直接、右心房から分岐する。
2 右心房と右心室との間には二尖弁がある。
3 心臓の刺激伝導系は特殊心筋により構成される。
4 心臓は胸膜という二重の膜で包まれている。
解答
正解3(心臓の刺激伝導系は特殊心筋により構成される。)
解説
✗ 1. 誤り
冠状動脈は直接、右心房から分岐する。
冠状動脈は右心房から分岐するのではなく、上行大動脈の基部(大動脈洞)から左右1対で起始する。右冠状動脈は前面から、左冠状動脈は左側から出て、心臓表面を走り心筋を栄養する。
✗ 2. 誤り
右心房と右心室との間には二尖弁がある。
右房室弁は3枚の弁尖からなる三尖弁である。二尖弁(僧帽弁)は左房室口にある。「右=三尖弁、左=二尖弁(僧帽弁)」と房室弁の左右と弁尖数は対応する。
✓ 3. 正しい
心臓の刺激伝導系は特殊心筋により構成される。
刺激伝導系(洞房結節・房室結節・ヒス束・プルキンエ線維)はいずれも神経線維ではなく、特殊心筋線維から構成される。特殊心筋は一般の心筋線維より太く細胞質に富み筋原線維が少ないのが特徴で、自動的にリズミカルな興奮を発生・伝導する性質を持つ。この興奮が心房筋・心室筋(作業心筋)へ伝わり、心臓全体の規則的な収縮を統合している。
✗ 4. 誤り
心臓は胸膜という二重の膜で包まれている。
心臓を包む二重の膜は胸膜ではなく心膜(心嚢)である。胸膜は左右の肺を覆う漿膜で、壁側胸膜と臓側胸膜からなり、肺を包む。心臓は線維性心膜と漿膜性心膜(壁側板・臓側板)からなる心膜で覆われている。
ポイント
  • 刺激伝導系は特殊心筋線維からなる。神経線維ではない点が頻出。
  • 覚え方のコツ: 「心臓の電気は神経ではなく心筋が担う」。特殊心筋=細い神経のように見えるが筋肉の仲間。
  • 関連知識: 冠状動脈は上行大動脈基部から起始。右房室弁=三尖弁、左房室弁=僧帽弁。心臓は心膜(心嚢)で包まれ、胸膜は肺を覆う。
  • よくある間違い: 刺激伝導系を神経と混同する/心臓を包む膜を胸膜と答える。
  • 臨床応用: 心筋梗塞で伝導系が虚血・壊死すると房室ブロックや脚ブロックを生じ、心電図異常や重症不整脈の原因となる。
比較表
心筋の種類 部位 特徴
作業心筋(一般心筋) 心房筋・心室筋 収縮を担う主な筋肉
特殊心筋 刺激伝導系 自動興奮能・興奮伝導に特化
解説画像
鍼灸 第1回(1993) 問題29|正しいのはどれか。 解説図
鍼灸 第1回(1993) 問題29|正しいのはどれか。
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