学習トップ理由で解く 解剖学第2章 ▸ B. 心臓 / Q0074

理由で解く 解剖学

Q0074 循環器系

出典:あマ指 第1回(1993) 問題29
問題
正しい組合せはどれか。
選択肢
1 洞房結節 ― 右心房
2 僧帽弁 ― 三尖弁
3 肺静脈 ― 半月弁
4 房室結節 ― 心室中隔
解答
正解1(洞房結節 ― 右心房)
解説
✓ 1. 正しい
洞房結節 ― 右心房
洞房結節は刺激伝導系のペースメーカーであり、右心房の上大静脈開口部付近に位置する特殊心筋線維の集まりである。周期的な興奮を自動的に発生させ心拍リズムを決定し、交感神経が促進、迷走神経(副交感神経)が抑制的に調節する。洞房結節から発した興奮は心房筋を伝わって房室結節、ヒス束、プルキンエ線維へと順に伝導する。
✗ 2. 誤り
僧帽弁 ― 三尖弁
僧帽弁と三尖弁はいずれも房室弁であるが、別の弁である。僧帽弁は左房室口にある2枚の弁尖からなる二尖弁であり、三尖弁は右房室口にある3枚の弁尖からなる。組合せとしては成立しない。
✗ 3. 誤り
肺静脈 ― 半月弁
肺静脈には弁はなく、半月弁との組合せは誤り。半月弁(ポケット状の3枚弁)は心室と動脈の境界にある動脈弁で、肺動脈弁と大動脈弁を指す。肺静脈は左心房に注ぎ込むが、弁を伴わない。
✗ 4. 誤り
房室結節 ― 心室中隔
房室結節は右心房の下壁(心房中隔下部)にあり、心室中隔ではない。洞房結節からの興奮を中継し、房室束(ヒス束)を経て心室へ伝える役割を持つ。心室中隔を下行するのはヒス束から分かれた右脚と左脚である。
ポイント
  • 刺激伝導系は「洞房結節(右心房)→房室結節(右心房下壁)→ヒス束→右脚・左脚→プルキンエ線維」の順に興奮を伝える。
  • 覚え方のコツ: 「洞(どう)・房(ぼう)・ヒス・プル」の順。洞房結節は右心房、房室結節も右心房下壁にあり「2つの結節とも右心房」と覚える。
  • 関連知識: 僧帽弁(二尖弁)=左房室弁、三尖弁=右房室弁。半月弁=肺動脈弁+大動脈弁。肺静脈・大静脈には弁はない。
  • よくある間違い: 房室結節を心室中隔にあると誤解しやすい(心室中隔を走るのはヒス束・脚)。僧帽弁と三尖弁を同一視しない。
  • 臨床応用: 洞房結節の機能低下は洞不全症候群を起こし徐脈・失神を招く。房室結節・ヒス束の障害は房室ブロックとなり、重症例ではペースメーカー植込みが必要。
比較表
刺激伝導系 位置 役割
洞房結節 右心房・上大静脈開口部 ペースメーカー(自動興奮の起点)
房室結節 右心房下壁(心房中隔下部) 房室間の中継点
房室束(ヒス束) 線維三角を貫通→心室中隔 心房→心室の唯一の電気路
右脚・左脚 心室中隔 左右心室への伝導路
プルキンエ線維 心内膜下 心室筋全体への興奮拡散
解説画像
あマ指 第1回(1993) 問題29|正しい組合せはどれか。 解説図
あマ指 第1回(1993) 問題29|正しい組合せはどれか。
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