学習トップ理由で解く 解剖学第1章 ▸ D. 人体の区分と方向 / Q0069

理由で解く 解剖学

Q0069 人体の構成

出典:あマ指 第25回(2017) 問題16
問題
体の区分について正しいのはどれか。
選択肢
1 頸部の前面を項部という。
2 骨盤部の後面を腰部という。
3 頭部と頸部の境界線はオトガイを通る。
4 頸部と胸部の境界線は烏口突起を通る。
解答
正解3(頭部と頸部の境界線はオトガイを通る。)
解説
✗ 1. 誤り
頸部の前面を項部という。
項部は頸部の「後面」をさす名称で、僧帽筋や項靭帯が表面を覆う領域である。頸部の前面は単に「頸部(前頸部)」と呼ばれる。項部と前頸部を取り違えた誤り。
✗ 2. 誤り
骨盤部の後面を腰部という。
腰部は腹部の後面(=背面のうち腰椎の高さの領域)を指し、骨盤部より上方に位置する。骨盤部の後面は仙骨・尾骨部(殿部)で、腰部は骨盤部ではなく腹部の背面なので区分が異なる。
✓ 3. 正しい
頭部と頸部の境界線はオトガイを通る。
頭部と頸部の境界線は、前方ではオトガイ(下顎の先端部)から下顎下縁に沿って耳の付け根へ向かい、後方は乳様突起から後頭部の外後頭隆起を結ぶラインで区切られる。すなわち下顎を境に頭部(上)と頸部(下)に分けられるため、オトガイは境界線上のランドマークとなる。体表解剖学で頭部と頸部の区分を考えるときの基準点として重要である。
✗ 4. 誤り
頸部と胸部の境界線は烏口突起を通る。
頸部と胸部の前方の境界線は、胸骨頸切痕(胸骨上縁)から鎖骨の上縁に沿って肩峰に至るラインで、烏口突起は通らない。烏口突起は肩甲骨の突起で肩関節の前方にあり、鎖骨より下方(胸部内)に位置する。
ポイント
  • 頭部と頸部の境界は前方でオトガイ・下顎下縁を通り、後方は乳様突起・外後頭隆起を結ぶ。
  • 覚え方のコツ: 「前・後別に区分のランドマークを1つずつ持つ」:頭頸部→前はオトガイ、後は外後頭隆起。
  • 関連知識: 頸部=前頸部と項部(後)、胸部と頸部の境界=胸骨頸切痕・鎖骨上縁、腹部と下肢の境界=鼠径靭帯・腸骨稜。
  • よくある間違い: 「項部」を頸部の前面と誤る(項=うなじ=後面)。腰部と殿部・骨盤部の位置関係も頻出の誤答。
  • 臨床応用: 頸部リンパ節の区分(レベルI〜VI)やトリガーポイントの解剖学的基準として、体表区分の理解は鍼灸・マッサージ治療の基礎となる。
比較表
区分 前面 後面
頭部 顔面 後頭部
頸部 前頸部 項部
胸部 胸前部 背部(胸椎の高さ)
腹部 腹前部 腰部
骨盤部 恥骨部(下腹部) 仙骨部・殿部
解説画像
あマ指 第25回(2017) 問題16|体の区分について正しいのはどれか。 解説図
あマ指 第25回(2017) 問題16|体の区分について正しいのはどれか。
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