学習トップ理由で解く 解剖学第10章 ▸ C. 脊柱 / Q0790

理由で解く 解剖学

Q0790 運動器系

出典:あマ指 第25回(2017) 問題17
問題
椎骨間の連結に関与する靭帯について正しいのはどれか。
選択肢
1 黄色靭帯は横突起間を結ぶ。
2 棘間靭帯は棘突起間を結ぶ。
3 後縦靭帯は棘突起の先端を縦に結ぶ。
4 前縦靭帯は椎体と椎間円板の後ろを縦に結ぶ。
解答
正解2(棘間靭帯は棘突起間を結ぶ。)
解説
✗ 1. 誤り
黄色靭帯は横突起間を結ぶ。
黄色靭帯は上下の椎弓板の間を連結する靭帯であり、横突起間ではない。弾性線維に富んで淡黄色を呈し、普通の白色の靭帯とは外観が異なる。横突起間には横突間靭帯という別の小さな靭帯があるが、国試対策上重要なのは椎弓間にある黄色靭帯である。
✓ 2. 正しい
棘間靭帯は棘突起間を結ぶ。
棘間靭帯は隣り合う棘突起の根元から先端近くまでの間を薄い膜状に結ぶ靭帯で、脊柱の過屈曲を制限する。一方、棘突起の「先端」を連ねる靭帯は棘上靭帯で、頸部では幅広く厚くなり項靭帯となる。棘間靭帯は腰椎穿刺時に針を貫通させる靭帯の1つでもあり、黄色靭帯手前の抵抗感として触知される。
✗ 3. 誤り
後縦靭帯は棘突起の先端を縦に結ぶ。
後縦靭帯は椎体と椎間円板の後面(椎孔の前壁)を縦走する靭帯であり、棘突起先端ではない。棘突起先端を連ねる靭帯は棘上靭帯(頸部では項靭帯)である。「縦靭帯」は椎体に、「棘~靭帯」は棘突起に、と名前で対応部位を判別できる。
✗ 4. 誤り
前縦靭帯は椎体と椎間円板の後ろを縦に結ぶ。
前縦靭帯は椎体と椎間円板の「前面」を縦走する靭帯であり、後面は後縦靭帯である。前後の縦靭帯は椎体を前後から挟むように縦走し、脊柱の過屈曲(後縦)および過伸展(前縦)を制限する。
ポイント
  • 棘間靭帯は隣接する棘突起の間を結ぶ膜状靭帯で過屈曲を制限する。棘突起先端を連ねるのは棘上靭帯(頸部は項靭帯)。
  • 覚え方のコツ: 「靭帯名=付着部位」の法則で覚える。「前・後縦=椎体」「黄色=椎弓板」「棘間=棘突起の間」「棘上=棘突起の上(先端)」。
  • 関連知識: 脊柱の前屈を制限する靭帯は後縦靭帯・黄色靭帯・棘間靭帯・棘上靭帯の4者。後屈を制限するのは前縦靭帯のみ。腰椎穿刺では皮膚→皮下→棘上靭帯→棘間靭帯→黄色靭帯→硬膜外腔→硬膜→くも膜下腔と進む。
  • よくある間違い: 黄色靭帯を横突起間と誤る/後縦靭帯を棘突起と結びつける/前縦靭帯を後面と誤る。
  • 臨床応用: 後縦靭帯骨化症(OPLL)は頸椎で好発し、脊髄を圧迫して上下肢のしびれ・巧緻運動障害を生じる。黄色靭帯肥厚は腰部脊柱管狭窄症の主要因で、馬尾症状の原因となる。
比較表
靭帯 結ぶ部位 機能
前縦靭帯 椎体・椎間円板の前面 過伸展(後屈)制限
後縦靭帯 椎体・椎間円板の後面 過屈曲制限
黄色靭帯 上下の椎弓板 過屈曲制限、弾性で脊柱を戻す
棘間靭帯 隣り合う棘突起の間 過屈曲制限
棘上靭帯/項靭帯 棘突起の先端(頸部は項靭帯) 過屈曲制限
解説画像
あマ指 第25回(2017) 問題17|椎骨間の連結に関与する靭帯について正しいのはどれか。 解説図
あマ指 第25回(2017) 問題17|椎骨間の連結に関与する靭帯について正しいのはどれか。
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