学習トップ理由で解く 解剖学第1章 ▸ C. 体表構造(皮膚) / Q0060

理由で解く 解剖学

Q0060 人体の構成

出典:鍼灸 第21回(2013) 問題30
問題
皮膚について正しい記述はどれか。
選択肢
1 立毛筋は交感神経が支配する。
2 ルフィニ小体は痛覚に関与する。
3 メラノサイトは角質層に存在する。
4 アポクリン汗腺は全身の皮膚に分布する。
解答
正解1(立毛筋は交感神経が支配する。)
解説
✓ 1. 正しい
立毛筋は交感神経が支配する。
立毛筋は毛包に斜めに付着する平滑筋で、交感神経(ノルアドレナリン作動性)の支配を受ける。寒冷や情動刺激で収縮して毛を立てるとともに脂腺の分泌を促進し、皮膚の自律神経支配の代表例となる。副交感神経は皮膚には分布せず、汗腺・立毛筋・皮膚血管はすべて交感神経支配である点を押さえておきたい。
✗ 2. 誤り
ルフィニ小体は痛覚に関与する。
ルフィニ小体は真皮深層〜皮下組織にある被膜付きの受容器で、持続的な皮膚の伸展や圧を感受する機械受容器である。痛覚受容器は自由神経終末。
✗ 3. 誤り
メラノサイトは角質層に存在する。
メラノサイトは表皮の最深層である基底層に存在する。角質層は死んだ角化細胞が積み重なった最表層で、メラノサイトは分布しない。基底層で産生されたメラニン顆粒は周囲のケラチン産生細胞に受け渡され、表皮全体へ運ばれる。
✗ 4. 誤り
アポクリン汗腺は全身の皮膚に分布する。
アポクリン汗腺は腋窩・乳輪・肛門周囲・外陰部などに限局して分布する。全身に広く分布するのはエクリン汗腺(小汗腺)であり、両者を混同してはならない。
ポイント
  • 立毛筋は交感神経支配の平滑筋。皮膚の自律神経は交感神経のみ。
  • 覚え方のコツ: 「鳥肌=興奮=交感」。皮膚感覚受容器は「痛み・温度=自由神経終末」「触圧=終末小体」の2分法で整理。
  • 関連知識: メラノサイトは基底層に存在し紫外線刺激でメラニン産生を増やす。アポクリン汗腺は限局分布・エクリン汗腺は全身分布。
  • よくある間違い: 「ルフィニ=痛覚」「メラノサイト=角質層」「アポクリン=全身」「立毛筋=副交感」の4つは頻出のひっかけ。
  • 臨床応用: 立毛筋の収縮は交感神経の興奮マーカーとなり、情動・寒冷・恐怖時の鳥肌として現れる。
比較表
皮膚受容器 所属層 感受
自由神経終末 表皮〜真皮 痛覚・温度覚
メルケル小体 表皮基底層 触覚(持続圧)
マイスネル小体 真皮乳頭 触覚(動的)
ルフィニ小体 真皮深層〜皮下 伸展・持続圧
パチニ小体 皮下組織 振動・急速な圧変化
解説画像
鍼灸 第21回(2013) 問題30|皮膚について正しい記述はどれか。 解説図
鍼灸 第21回(2013) 問題30|皮膚について正しい記述はどれか。
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