学習トップ理由で解く 解剖学第1章 ▸ C. 体表構造(皮膚) / Q0057

理由で解く 解剖学

Q0057 人体の構成

出典:あマ指 第18回(2010) 問題16
問題
外分泌腺においてホロクリン分泌するのはどれか。
選択肢
1 乳 腺
2 脂 腺
3 小汗腺
4 大汗腺
解答
正解2(脂 腺)
解説
✗ 1. 誤り
乳 腺
乳腺は分泌様式としてアポクリン分泌に類似し、腺細胞の細胞質先端の一部が分泌顆粒とともにちぎれて放出される。細胞自体が崩壊するホロクリン分泌ではない。
✓ 2. 正しい
脂 腺
脂腺の腺細胞は自身が産生した脂肪性分泌物で満たされ、細胞全体が変性・退化して分泌物の一部となる。これがホロクリン分泌(holocrine secretion)の典型で、3種類の分泌様式(メロクリン・アポクリン・ホロクリン)の中で唯一細胞全体が破壊される形式である。分泌された脂質は皮膚や毛に艶を与え、表面を柔軟にする役割を担う。
✗ 3. 誤り
小汗腺
小汗腺(エクリン汗腺)はメロクリン分泌(漏出分泌/エクリン分泌)を行い、細胞を壊さずに開口分泌で汗を放出する。腺細胞は分泌後も機能を続ける。
✗ 4. 誤り
大汗腺
大汗腺(アポクリン汗腺)は名のとおりアポクリン(離出)分泌を行い、腺細胞の頂部が分泌顆粒とともにちぎれて放出される。細胞全体は崩壊せず再生される。
ポイント
  • 外分泌の3様式:メロクリン(開口放出)・アポクリン(細胞頂部離出)・ホロクリン(細胞全崩壊)。脂腺はホロクリン。
  • 覚え方のコツ: 「脂=全身を捧げる(ホロクリン)」「アポクリン汗腺=頂部だけ」「エクリン汗腺=そのまま(メロクリン)」と一対一で覚える。
  • 関連知識: 消化腺や唾液腺、乳腺(厳密にはアポクリン類似)もそれぞれ分泌様式が定められている。脂腺のホロクリン分泌では腺細胞が常時補充されるため、基底部の幹細胞が活発に分裂する。
  • よくある間違い: 「アポクリン汗腺=ホロクリン」と誤認しない。名前(アポクリン)どおりアポクリン分泌を行う。
  • 臨床応用: 脂腺のホロクリン分泌の産物である皮脂が毛包内に貯留すると面皰(コメド)となり、炎症を伴えばニキビ(座瘡)の病変を形成する。
比較表
分泌様式 機序 代表例
メロクリン(漏出) 細胞は無傷、開口放出 エクリン汗腺・唾液腺・膵臓
アポクリン(離出) 細胞頂部がちぎれて放出 アポクリン汗腺・乳腺
ホロクリン(全分泌) 細胞全体が崩壊して分泌物に 脂腺・マイボーム腺
解説画像
あマ指 第18回(2010) 問題16|外分泌腺においてホロクリン分泌するのはどれか。 解説図
あマ指 第18回(2010) 問題16|外分泌腺においてホロクリン分泌するのはどれか。
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