学習トップ理由で解く 解剖学第1章 ▸ C. 体表構造(皮膚) / Q0051

理由で解く 解剖学

Q0051 人体の構成

出典:あマ指 第7回(1999) 問題36
問題
痛みの受容器はどれか。
選択肢
1 パチニ小体
2 自由神経終末
3 マイスナー小体
4 ルフィニ終末(小体)
解答
正解2(自由神経終末)
解説
✗ 1. 誤り
パチニ小体
パチニ小体は皮下組織や深部組織に存在する被膜付きの大型受容器で、振動と急速な圧変化を感受する。玉ねぎ様の層構造をもち、順応が速い。痛覚には関与しない。
✓ 2. 正しい
自由神経終末
自由神経終末は被膜をもたない裸の神経終末で、表皮や真皮に広く分布する。痛覚と温度覚(温覚・冷覚)を感受する主要な受容器であり、侵害刺激(組織損傷をもたらす機械的・化学的・熱的刺激)に反応する。他の終末小体(マイスネル・パチニ・ルフィニなど)が触覚や圧覚などの機械的刺激を受けるのに対し、自由神経終末は保護的な感覚を担う点で役割が異なる。
✗ 3. 誤り
マイスナー小体
マイスネル小体は真皮乳頭に存在する卵形の被膜付き受容器で、軽い触覚と低周波振動を感受する。手掌・足底・口唇など敏感な無毛部に豊富。痛覚の受容器ではない。
✗ 4. 誤り
ルフィニ終末(小体)
ルフィニ小体は真皮深層〜皮下組織に存在する被膜付き受容器で、持続的な皮膚の伸展や圧を感受する。温覚の関与も指摘されるが、主機能は機械受容であり痛覚受容器ではない。
ポイント
  • 自由神経終末は痛覚と温度覚の受容器。他の終末小体(マイスネル・パチニ・ルフィニ・メルケル)は触覚・圧覚などの機械的刺激を受ける。
  • 覚え方のコツ: 「裸の神経=痛み・温度」「被膜付き小体=触覚・圧覚」と2分して整理する。
  • 関連知識: 自由神経終末は表皮にまで入り込む唯一の感覚終末(髄鞘を失って上皮細胞間に広がる)。メルケル小体も表皮基底層に存在し触覚を担う。
  • よくある間違い: 「パチニ=痛覚」と誤答しがち。パチニは振動・急速圧変化の受容器である。
  • 臨床応用: 侵害受容器(自由神経終末)の感作はアロディニア(通常痛まない刺激で痛みを感じる状態)の基盤となり、慢性疼痛や帯状疱疹後神経痛の病態に関与する。
比較表
受容器 局在 感受する刺激
自由神経終末 表皮・真皮(全層) 痛覚・温度覚
メルケル小体 表皮基底層 触覚(持続・圧)
マイスネル小体 真皮乳頭 触覚(軽い・動的)
ルフィニ小体 真皮深層・皮下 持続伸展・圧
パチニ小体 皮下組織 振動・急速な圧変化
解説画像
あマ指 第7回(1999) 問題36|痛みの受容器はどれか。 解説図
あマ指 第7回(1999) 問題36|痛みの受容器はどれか。
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