学習トップ理由で解く 解剖学第1章 ▸ C. 体表構造(皮膚) / Q0052

理由で解く 解剖学

Q0052 人体の構成

出典:鍼灸 第8回(2000) 問題31
問題
毛包に開口する腺はどれか。
選択肢
1 小汗腺
2 脂腺
3 マイボーム腺
4 アポクリン汗腺
解答
正解2(脂腺)
解説
✗ 1. 誤り
小汗腺
小汗腺(エクリン汗腺)は毛包とは独立した構造で、導管はまっすぐ上昇して皮膚表面に直接開口する。全身に広く分布し、とくに手掌・足底に多い。
✓ 2. 正しい
脂腺
脂腺は毛包に付属する腺(毛包腺)で、毛包の上1/3の位置に開口する。腺細胞自身が脂肪性分泌物で満たされ変性して排出されるホロクリン分泌を行い、脂肪性分泌物は皮膚や毛に艶を与え柔軟にする。毛のない手掌・足底には存在しないのが特徴である。
✗ 3. 誤り
マイボーム腺
マイボーム腺は瞼板内にある変形した脂腺で、眼瞼縁に直接開口する。涙液の油層を分泌し蒸発を防ぐ。毛包には開口しない。
✗ 4. 誤り
アポクリン汗腺
アポクリン汗腺も毛包に開口する大汗腺であり、本来は正答候補となる。ただし本問では脂腺を唯一の正答として扱う出題形式となっており、アポクリン汗腺は腋窩・乳輪・肛門周囲・外陰部など特定部位に限局する点を確認しておく。
ポイント
  • 脂腺は毛包に付属し、毛包の上1/3に開口する毛包腺。アポクリン汗腺も毛包に開口するが、エクリン汗腺は皮膚表面に直接開口する。
  • 覚え方のコツ: 「脂腺・アポクリン汗腺=毛包に開口」「エクリン汗腺=皮膚表面に直接開口」と開口部で2分する。
  • 関連知識: 脂腺の分泌様式はホロクリン分泌(腺細胞全体が壊れて分泌物となる)。アポクリン汗腺はアポクリン(離出)分泌、エクリン汗腺はメロクリン(漏出)分泌。
  • よくある間違い: 「エクリン汗腺も毛包に開口する」と誤認しない。エクリン汗腺は毛包とは独立し、表面に直接開く。
  • 臨床応用: 脂腺の排出障害と皮脂貯留・炎症でニキビ(座瘡)を生じる。アポクリン汗腺の分泌物が細菌分解されるとワキガ(腋臭症)の原因となる。
比較表
皮膚腺 開口部 分泌様式 分布
エクリン汗腺(小汗腺) 皮膚表面に直接 メロクリン 全身(手掌・足底に豊富)
アポクリン汗腺(大汗腺) 毛包 アポクリン 腋窩・乳輪・肛門周囲
脂腺 毛包(上1/3) ホロクリン 全身の有毛部
乳腺 乳頭に直接 アポクリン類似 乳房
解説画像
鍼灸 第8回(2000) 問題31|毛包に開口する腺はどれか。 解説図
鍼灸 第8回(2000) 問題31|毛包に開口する腺はどれか。
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