
この図の解説
この図は皮膚に付属する3つの腺—エクリン汗腺(小汗腺)・アポクリン汗腺(大汗腺)・脂腺—を、分泌様式と開口部位で対比している。まず右の立体図で「どこに開口するか」を見てほしい。青い管で描かれたエクリン汗腺だけが体表へ直接開口し、アポクリン汗腺と脂腺はいずれも毛包へ付属して開口する。エクリン汗腺は全身に分布し、汗の蒸発で体熱を奪う温熱性発汗を通じて体温調節を担い、交感神経支配を受ける。アポクリン汗腺は腋窩・肛門周囲・乳輪など限られた部位にあり、粘稠で臭いのある分泌物を離出分泌(アポクリン分泌)する。脂腺は腺細胞自身が崩れて分泌物になるホロクリン分泌(全分泌)を行う。「開口部位」と「分泌様式」の2軸で3腺を整理するのが攻略の鍵。
学習の要点
- 皮膚腺はエクリン汗腺・アポクリン汗腺・脂腺の3つで、エクリン汗腺だけが体表に直接開口し、他の2つは毛包に付属する。
- 覚え方のコツ: 分泌様式は「エクリン=開口分泌/アポクリン=離出分泌/脂腺=全分泌(ホロクリン)」。崩れ方が大きい順に開(こわれない)→離(一部ちぎれる)→全(まるごと)。
- 関連知識: アポクリン汗腺と分泌様式が似るのが乳腺で、乳腺は汗腺が変化した皮膚腺。脂腺の皮脂がたまり炎症を起こしたものがニキビ。
- よくある間違い: エクリン汗腺を毛包付属と誤る、脂腺の分泌様式をアポクリン分泌と取り違える。アポクリン汗腺=大汗腺、エクリン汗腺=小汗腺の対応も逆に覚えやすい。
- 臨床応用: 腋窩・足底など発汗が問題になる部位や、局所治療の対象となる腺の分布は、体臭・多汗の相談で臨床的に問われやすい。
比較表
確認問題(その場で確認・記録には残りません)
脂腺は腺細胞全体が自身のつくった分泌物で満たされ、変性・退化してそのまま排出される。この分泌様式を( )分泌(全分泌)という。
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答え: ホロクリン
エクリン汗腺のうち手掌・足底・( )の汗腺は、精神的な緊張が高まると分泌がさかんになる(精神的発汗)。
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答え: 腋窩
※ 確認問題はその場の理解確認用で、復習スケジュール(FSRS)には記録されません。