
この図の解説
上段は卵管を輪切りにした組織像である。まず注目してほしいのは、内腔いっぱいに広がる迷路状の複雑なヒダで、これが卵管粘膜のひだ(縦ヒダ)であり、卵管内腔のほとんどを占めている。その表面をおおう粘膜上皮は単層円柱線毛上皮で、線毛の運動が卵子を子宮へ送る流れをつくる。ヒダの芯には粘膜固有層があり、その外側に粘膜下組織、さらに外周を取り巻く赤く染まった層が筋層と血管である。卵管の壁は内側から粘膜・筋層・漿膜の三層で構成される。下段は子宮・卵巣・卵管の全体像で、卵巣の外側に卵管采が接し、排卵された卵子をすくい取る位置関係を確認できる。図全体で「ヒダの多い粘膜」「単層円柱線毛上皮」という卵管粘膜の二大特徴をつかもう。
学習の要点
- 卵管壁は内腔側から粘膜・筋層・漿膜の三層構造。粘膜には多数のヒダがあり、内腔のほとんどを占める。
- 覚え方のコツ: 卵管粘膜=「単層・円柱・線毛」の三点セット。線毛が卵子を子宮へ送るベルトコンベヤーとイメージする。
- 関連知識: 卵子の輸送は主に筋層の運動による。卵管は卵巣側から膨大部・峡部と続き、先端の卵管采が卵子を取り込む。全長約11cm。
- よくある間違い: 卵管粘膜を重層扁平上皮と混同しやすいが、重層扁平上皮は膣。卵管は単層円柱線毛上皮。
- 臨床応用: 受精は卵管膨大部で起こる。受精卵が子宮に達する前に卵管壁へ着床すると子宮外妊娠となり、破裂すると大出血の危険がある。
比較表
確認問題(その場で確認・記録には残りません)
卵管の粘膜には多数の( )があり、卵管内腔のほとんどを占める。
答えを見る
答え: ヒダ
※ 確認問題はその場の理解確認用で、復習スケジュール(FSRS)には記録されません。