学習トップ理由で解く 解剖学第1章 ▸ A. 細胞 / Q0006

理由で解く 解剖学

Q0006 人体の構成

出典:鍼灸 第16回(2008) 問題16
問題
細胞の有糸分裂において、染色体が赤道面に配列するのはいつか。
選択肢
1 前期
2 中期
3 後期
4 終期
解答
正解2(中期)
解説
✗ 1. 誤り
前期
前期は、間期のS期で複製されて2倍量となった染色質が凝集し、染色体として光学顕微鏡で観察できるようになる時期である。核膜が消失し始め、中心体が両極へ分かれて紡錘体形成が始まるが、染色体はまだ核内に散在しており、赤道面には整列していない。
✓ 2. 正しい
中期
中期は、紡錘糸が各染色体の動原体(セントロメア)に結合し、両極からの力のバランスで染色体が細胞の赤道面(中央平面)に一列に整列する時期である。細胞分裂は前期・中期・後期・終期と進行し、後期の移動開始直前、染色体は最も凝集した状態で赤道面に並ぶ。この時期の染色体は形態が最も鮮明に観察できるため、核型分析(キャリオタイピング)は中期像を用いて行われ、ダウン症などの染色体異常診断に臨床応用される。中心小体は複製して両極に移動し、染色体を引き寄せる中心となる。
✗ 3. 誤り
後期
後期は、中期に整列した各染色体の姉妹染色分体がセントロメアで分離し、紡錘糸に引かれて両極へと移動する時期である。染色体はすでに赤道面から離脱している。後期の終わりには各極に46本ずつの染色体が集合する。
✗ 4. 誤り
終期
終期は、両極への移動を完了した染色体のまわりに核膜が再形成され、染色体は脱凝集して染色質に戻り、核小体が再び出現する時期である。同時に細胞質分裂(くびれ込み)が進行し、2個の娘細胞が完成する。
ポイント
  • 染色体が細胞の赤道面(中央平面)に一列に整列するのは有糸分裂の中期である。
  • 覚え方のコツ: 「赤道=中央=中期」と覚える。染色体は中期に最も凝集しており、核型分析もこの時期像を使う。
  • 関連知識: 前期:凝集/中期:整列/後期:移動/終期:再形成。中期像は染色体数・構造の観察に最適。
  • よくある間違い: 「前期に整列する」と誤解する。前期は凝集開始であり、赤道面への整列はまだ始まっていない。
  • 臨床応用: 中期停止像を用いる核型分析(キャリオタイピング)は、ダウン症・ターナー症候群・クラインフェルター症候群など染色体異常の診断に用いられる。
比較表
時期 染色体の位置 主な出来事
前期 核内で凝集 染色体の可視化・核膜消失・紡錘体形成開始
中期 赤道面に整列 紡錘糸が動原体に結合し染色体が中央に並ぶ
後期 両極へ移動 姉妹染色分体が分離し両極に引かれる
終期 両極で脱凝集 核膜再形成・核小体出現・細胞質分裂
解説画像
鍼灸 第16回(2008) 問題16|細胞の有糸分裂において、染色体が赤道面に配列するのはいつか。 解説図
鍼灸 第16回(2008) 問題16|細胞の有糸分裂において、染色体が赤道面に配列するのはいつか。
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