学習トップ / 理由で解く 柔道整復師 / 整形外科学 ▸ §17 部位別各論 上腕・肘関節 / QJ34P063
理由で解く 柔道整復師
投球障害は、投球動作の繰り返しによる肘・肩のオーバーユース障害です。剥がれた骨軟骨片が関節内遊離体(関節ねずみ)となり、関節面に挟まってロッキングを起こすため、正答は4です。
肘への負担の分かれ方を、投球時の力の向きから理解しておきます。投球の加速期には肘に外反力が加わり、内側は引き離される牽引力を、外側は押しつけられる圧迫力を、後方は肘頭が肘頭窩に衝突する剪断力を受けます。したがって内側型は上腕骨内側上顆の裂離(成長期のリトルリーグ肘)、外側型は上腕骨小頭の離断性骨軟骨炎、後方型は肘頭の疲労骨折や骨棘形成として現れます。外側型の離断性骨軟骨炎は、圧迫力で軟骨下骨の血流が障害されて生じ、進行すると病巣が母床から分離・脱落します。この遊離体が関節の隙間に噛み込むと、その瞬間に伸展や屈曲が止まって動かなくなるロッキングが起こり、その後ずれると急に動くようになるのが典型的な訴えです。治療の基本は投球中止を中心とした保存療法ですが、遊離体によるロッキングを繰り返す例では鏡視下の摘出などが検討されます。柔道整復師としては、成長期選手の肘痛を「使いすぎ」で終わらせず、投球数の管理とフォーム指導を行いつつ、医療機関での画像評価につなぐことが大切です。
| 型 | 加わる力 | 病変部位 | 特徴 |
|---|---|---|---|
| 内側型 | 牽引(引き離す) | 上腕骨内側上顆・骨端線 | 頻度が最も高い。予後は比較的良好 |
| 外側型 | 圧迫(押しつける) | 上腕骨小頭(離断性骨軟骨炎) | 早期は無症状。進行すると遊離体・ロッキング |
| 後方型 | 衝突・剪断 | 肘頭・肘頭窩 | 疲労骨折、骨棘形成、伸展時痛 |
解説に誤り・改善点があればお知らせください。件名と本文は自動入力済みです(編集できます)。お名前・メールアドレスは任意です。送信内容は玄康株式会社(黒澤一弘)に届きます。