学習トップ / 理由で解く 柔道整復師 / 運動学 ▸ §4 頭・頸部、四肢と体幹の運動(筋の作用および神経支配を含む) / QJ34A112
理由で解く 柔道整復師
頸椎の回旋の大部分は環軸関節(第1頸椎〜第2頸椎)が担う。歯突起を軸とする車軸関節という構造がその理由である。
軸椎の歯突起は、環椎前弓と環椎横靱帯がつくる輪の中に納まり、環椎(および頭部)が歯突起を軸として回る。これが正中環軸関節(車軸関節)で、左右の外側環軸関節も関節面がほぼ水平で回旋を妨げないため、この一関節だけで片側およそ45度という大きな回旋を生み出す。一方、第3頸椎以下の椎間関節は関節面が水平面から約45度傾いているため、回旋には必ず同側への側屈が伴い(連結運動)、1椎間あたりの回旋角は数度にとどまる。下位頸椎を全部合わせても環軸関節1か所の回旋量には及ばず、回旋の主役が環軸関節であることは動かない。なお頸部回旋の全体値は出典で扱いが異なり、国家試験で暗記する参考可動域角度(日本整形外科学会・日本リハビリテーション医学会)では片側60度、運動学書の実測系では片側70〜90度とされる。本問は「回旋の大部分を担う部位」を問うだけなので全体値は不要だが、可動域の暗記問題では参考可動域の60度を答える。また環椎後頭関節(第1頸椎と後頭骨)は顆状関節でうなずき動作(屈伸)が主体であり、回旋はほとんど起こらない。「回旋は環軸関節、うなずきは環椎後頭関節」と役割で分けて押さえるとよい。
| 部位 | 関節の型 | 主な運動 | 回旋の目安(片側) |
|---|---|---|---|
| 環椎後頭関節(C0/C1) | 顆状関節 | 屈曲・伸展(うなずき) | ほとんどなし |
| 環軸関節(C1/C2) | 車軸関節+平面関節 | 回旋 | 約45度(頸部回旋の最大の担い手) |
| 中下位頸椎(C3〜C7) | 椎間関節(関節面が約45度傾斜) | 屈伸・側屈・回旋(連結運動) | 1椎間で数度。合計しても環軸関節に及ばない |
| 頸部回旋の全体値 | — | — | 参考可動域角度(日整会・日リハ医学会)=60度(運動学書の実測系では70〜90度と出典に幅) |
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