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理由で解く 柔道整復師

QJ34A094 生理学

出典:第34回柔道整復師国家試験(2026)午前 問94
問題
自然免疫はどれか。
選択肢
1 貪食
2 免疫記憶
3 抗体産生
4 細胞性免疫
解答
正解1(貪食)
解説

貪食は好中球やマクロファージなどが異物を非特異的に取り込んで処理する働きで、自然免疫の中心的な役割である。

生体防御は、生まれつき備わっている自然免疫と、あとから獲得される獲得免疫(適応免疫)に大別される。自然免疫は相手の種類を細かく問わず(非特異的)、侵入から数分〜数時間で立ち上がる第一線の守りで、皮膚・粘膜のバリア、好中球や単球/マクロファージ・樹状細胞による貪食、NK細胞、補体などが担う。病原体に共通する分子パターンを受容体で大まかに認識するため、同じ相手に再び出会っても反応が強まる「記憶」は残さない。これに対し獲得免疫はリンパ球が特定の抗原を精密に認識するしくみで、初回は数日を要するが免疫記憶を残し、二度目は速く強く応答する。B細胞が形質細胞となって抗体を出すのが液性免疫、T細胞が感染細胞を直接攻撃するなどして働くのが細胞性免疫で、どちらも獲得免疫に属する。なお、貪食した樹状細胞やマクロファージは抗原提示を通じてT細胞を活性化するため、自然免疫は獲得免疫の橋渡し役でもある。

✓ 1. 正しい
貪食
好中球・マクロファージ・樹状細胞が異物を細胞内に取り込んで分解する、抗原非特異的で即座に働く反応。自然免疫の代表的なはたらきである。
✗ 2. 誤り
免疫記憶
同じ抗原に再会したときに速く強く反応するしくみで、メモリーB細胞・メモリーT細胞が担う。特定の抗原を記憶するのは獲得免疫の特徴であり、自然免疫にはない。
✗ 3. 誤り
抗体産生
B細胞が形質細胞に分化して特定の抗原に結合する免疫グロブリンをつくる反応で、獲得免疫のうち液性免疫にあたる。
✗ 4. 誤り
細胞性免疫
T細胞(キラーT細胞・ヘルパーT細胞)が中心となって感染細胞や腫瘍細胞に対応するしくみ。抗原特異的であり、獲得免疫に分類される。
ポイント
  • 自然免疫=非特異的・即時・記憶なし。バリア、貪食(好中球・マクロファージ・樹状細胞)、NK細胞、補体。
  • 獲得免疫=特異的・数日かかる・記憶あり。液性免疫(B細胞→抗体)と細胞性免疫(T細胞)の2本立て。
  • 選択肢に「記憶」「抗体」「T細胞・B細胞」が出たら獲得免疫と判断してよい。
  • NK細胞はリンパ球だが抗原特異性を持たず自然免疫側。「リンパ球=獲得免疫」と機械的に決めない。
  • マクロファージ・樹状細胞は貪食した抗原をT細胞に提示し、自然免疫と獲得免疫をつなぐ。ワクチンが有効なのは免疫記憶=獲得免疫を利用しているため。
比較表
自然免疫獲得免疫
特異性非特異的(共通パターンを認識)抗原特異的
立ち上がり数分〜数時間数日
免疫記憶残らない残る(二次応答が速く強い)
主な担い手好中球・マクロファージ・樹状細胞・NK細胞・補体・皮膚粘膜B細胞(抗体)・T細胞
本問の該当貪食免疫記憶・抗体産生・細胞性免疫
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