学習トップ理由で解く 柔道整復師解剖学 ▸ §9 神経系 / QJ34A074

理由で解く 柔道整復師

QJ34A074 解剖学

出典:第34回柔道整復師国家試験(2026)午前 問74
問題
陰部神経を構成するのはどれか。
選択肢
1 第1〜2腰神経
2 第2~4腰神経
3 第1~2 仙骨神経
4 第2〜4 仙骨神経
解答
正解4(第2〜4 仙骨神経)
解説

陰部神経は第2〜第4仙骨神経(S2〜S4)からなる仙骨神経叢の枝である。

陰部神経は仙骨神経叢の下部から起こり、梨状筋下孔を通って一度骨盤の外へ出たあと、坐骨棘の後ろを回り込んで小坐骨孔から再び会陰へ入る。その後は内閉鎖筋の筋膜がつくる陰部神経管(Alcock管)を前方へ走る。この経路の途中で下直腸神経・会陰神経・陰茎(陰核)背神経を分け、外肛門括約筋と外尿道括約筋という2つの随意括約筋の運動、および会陰と外陰部の知覚を担う。骨盤底の運動・知覚をまとめて引き受ける神経なので、S2〜S4という髄節は排尿・排便・性機能を考えるうえでの基本になる。自転車のサドル圧迫などで会陰部のしびれを生じる絞扼も、この走行から理解できる。

✓ 4. 正しい
第2〜4 仙骨神経
S2〜S4が陰部神経を構成する。副交感神経である骨盤内臓神経とまったく同じ髄節から出ており、「骨盤底と骨盤内臓はS2〜S4が担当」とまとめて覚えると定着しやすい。
✗ 1. 誤り
第1〜2腰神経
この高さから出るのは腸骨下腹神経・腸骨鼠径神経(T12〜L1)や陰部大腿神経(L1〜L2)である。名前が似ている陰部大腿神経と陰部神経を混同しないよう、髄節で区別しておきたい。
✗ 2. 誤り
第2~4腰神経
L2〜L4は大腿神経と閉鎖神経の髄節で、いずれも腰神経叢の枝。膝伸展や股関節内転を担当する範囲であり、会陰には分布しない。
✗ 3. 誤り
第1~2 仙骨神経
仙骨神経叢の上部にあたり、上殿神経(L4〜S1)や下殿神経(L5〜S2)が出る高さ。陰部神経はこれより1つ下の範囲から起こる。
ポイント
  • 陰部神経=S2〜S4。仙骨神経叢の枝で、骨盤底の運動と会陰の知覚を担う。
  • 走行は「梨状筋下孔を出る→坐骨棘の後ろを回る→小坐骨孔から会陰へ→陰部神経管(Alcock管)」。
  • 枝は下直腸神経・会陰神経・陰茎(陰核)背神経。外肛門括約筋と外尿道括約筋を支配する。
  • 骨盤内臓神経(副交感)も同じS2〜S4。排尿・排便・勃起はこの高さで理解する。
  • 腰神経叢(T12〜L4)と仙骨神経叢(L4〜S4)の境目を意識すると、大腿神経・閉鎖神経との取り違えを防げる。
比較表
神経髄節所属する叢
腸骨下腹神経・腸骨鼠径神経T12〜L1腰神経叢
陰部大腿神経L1〜L2腰神経叢
外側大腿皮神経L2〜L3腰神経叢
大腿神経・閉鎖神経L2〜L4腰神経叢
上殿神経L4〜S1仙骨神経叢
坐骨神経L4〜S3仙骨神経叢
陰部神経S2〜S4仙骨神経叢
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