学習トップ / 理由で解く 柔道整復師 / 必修問題 ▸ §30 下腿三頭筋肉ばなれの診察 / QJ34A033
理由で解く 柔道整復師
下腿三頭筋の肉離れは中年以降のテニスやバドミントンなどで起こりやすく、「テニスレッグ」と呼ばれる。
腓腹筋は大腿骨顆部から起こって膝関節と足関節をまたぐ二関節筋なので、膝を伸ばしたまま足関節を背屈させる肢位、すなわち踏み込みや切り返しの瞬間に最も引き伸ばされる。ここに急な収縮が重なると筋線維が損傷する。好発するのは伸張ストレスが集中する腓腹筋内側頭の遠位、筋腱移行部である。受傷時には「後ろから叩かれた」「ボールが当たった」ような衝撃と激痛を訴え、つま先立ちや歩行が困難になる。同じ部位の外傷であるアキレス腱断裂との鑑別が重要で、断裂ではアキレス腱部に陥凹を触れ、シモンズ(トンプソン)テストが陽性となり、片脚つま先立ち(踵挙上)ができない。なお完全断裂でも後脛骨筋・長母趾屈筋・長趾屈筋・腓骨筋群の働きで自動底屈がわずかに可能なことがあるため、足首が動くことを理由に断裂を否定してはならない。初期はRICE処置と足関節軽度底屈位での固定を行い、断裂が疑われれば医師の診察につなぐ。
| 下腿三頭筋肉離れ(テニスレッグ) | アキレス腱断裂 | |
|---|---|---|
| 好発部位 | 腓腹筋内側頭の遠位・筋腱移行部 | 踵骨付着部の2〜6cm近位 |
| 触診 | 筋腹に限局した圧痛、時に陥凹 | アキレス腱部に明らかな陥凹 |
| シモンズ(トンプソン)テスト | 陰性 | 陽性 |
| 自動底屈 | 可能だが疼痛あり | 他の底屈筋によりわずかに可能なことがあるが著明に減弱 |
| 片脚つま先立ち | 疼痛のため困難だが可能なことがある | 不能 |
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