学習トップ理由で解く 柔道整復師一般臨床医学 ▸ §14 主要な疾患 循環器疾患 / QJ33P035

理由で解く 柔道整復師

QJ33P035 一般臨床医学

出典:第33回柔道整復師国家試験(2025)午後 問35
問題
閉塞性動脈硬化症でみられるのはどれか。
選択肢
1 アヒル歩行
2 間欠性跛行
3 失調性歩行
4 分回し歩行
解答
正解2(間欠性跛行)
解説

閉塞性動脈硬化症では、歩くと下肢の筋が虚血に陥って痛み、休むと回復する間欠性跛行がみられる。

動脈硬化により腸骨動脈から下肢の動脈が狭窄・閉塞すると、安静時には足りていた血流が、運動で酸素需要が増えたときに不足する。その結果、一定距離を歩くとふくらはぎなどが締めつけられるように痛み、立ち止まって数分休むと再び歩けるようになる。進行するとFontaine分類でI度(冷感・しびれ)→ II度(間欠性跛行)→ III度(安静時痛)→ IV度(潰瘍・壊死)と重症化する。足背動脈・後脛骨動脈の拍動が触れにくい、患肢が冷たく蒼白、ABI(足関節上腕血圧比)低下が手がかりになる。下肢の冷感や跛行をみたら必ず末梢動脈の拍動を確認し、疑わしければ医療機関へ紹介する。

✗ 1. 誤り
アヒル歩行
両側の中殿筋の筋力低下により骨盤が左右に大きく振れる動揺性歩行。進行性筋ジストロフィーや両側の発育性股関節形成不全でみられる。
✓ 2. 正しい
間欠性跛行
下肢動脈の狭窄・閉塞による運動時の相対的虚血が原因。一定距離の歩行で下腿に痛みが出て、立ち止まると数分で軽快し再び歩ける。Fontaine分類II度にあたる。
✗ 3. 誤り
失調性歩行
両足を大きく開き、ふらつきながら歩く。小脳の障害や脊髄後索の障害(深部感覚障害)による。後索性では閉眼するとふらつきが増強する。
✗ 4. 誤り
分回し歩行
脳卒中後の痙性片麻痺でみられ、伸展位で硬くなった患側下肢を外側に円を描くように振り出す歩き方。
ポイント
  • 閉塞性動脈硬化症=下肢動脈の狭窄・閉塞による虚血。主症状は間欠性跛行。
  • Fontaine分類 I度:冷感・しびれ/II度:間欠性跛行/III度:安静時痛/IV度:潰瘍・壊死。
  • 足背動脈・後脛骨動脈の拍動減弱、患肢の冷感・蒼白、ABI低下が手がかり。
  • 間欠性跛行は腰部脊柱管狭窄症でも起こる。前屈で軽快するかどうかが鑑別の鍵。
  • 歩行時の下肢痛では末梢動脈の拍動を必ず確認し、疑えば医療機関へ紹介する。
比較表
項目閉塞性動脈硬化症腰部脊柱管狭窄症
原因下肢動脈の狭窄・閉塞による虚血馬尾・神経根の圧迫
症状の軽快立ち止まるだけで軽快前かがみ・座位で軽快
自転車こぎ痛みが出る前傾姿勢のため楽にこげる
足背動脈拍動減弱・消失正常
皮膚所見冷感・蒼白、脱毛、爪の変形、潰瘍変化なし
検査ABI低下MRIで狭窄を確認
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