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理由で解く 柔道整復師

QJ33P006 衛生学・公衆衛生学

出典:第33回柔道整復師国家試験(2025)午後 問6
問題
糖尿病で正しいのはどれか。
選択肢
1 妊娠中は発症しない。
2 慢性腎不全は合併症の1つである。
3 我が国の大部分は1型糖尿病である。
4 軽症糖尿病の治療は薬物療法が主体である。
解答
正解2(慢性腎不全は合併症の1つである。)
解説

糖尿病腎症が進行すると慢性腎不全(末期腎不全)に至り、我が国の透析導入原因の第1位を占める。正しいのは2。

高血糖が長く続くと細小血管が障害され、網膜症・腎症・神経障害の三大合併症が生じる。さらに大血管障害として心筋梗塞・脳梗塞・末梢動脈疾患のリスクも高まる。腎症は微量アルブミン尿から顕性蛋白尿、腎機能低下を経て末期腎不全に進み、透析導入の最大の原因となっている。我が国の糖尿病の大部分はインスリン抵抗性とインスリン分泌低下が組み合わさって起こる2型で、過食・運動不足・肥満が発症に関与するため、軽症例ではまず食事療法と運動療法を行い、目標に届かない場合に薬物療法を加えるのが原則である。妊娠中に初めて発見される軽い高血糖は妊娠糖尿病と呼ばれ、巨大児や難産、母体の将来の2型糖尿病発症と関連するため、妊婦健診でスクリーニングと血糖管理が行われる。

✓ 2. 正しい
慢性腎不全は合併症の1つである。
糖尿病腎症は三大合併症の1つで、進行すると慢性腎不全となり血液透析が必要になる。我が国の透析導入原因の第1位が糖尿病腎症であり、早期からの血糖・血圧管理と尿中アルブミン検査による早期発見が重要である。
✗ 1. 誤り
妊娠中は発症しない。
妊娠中に初めて発見される耐糖能異常は妊娠糖尿病として扱われる。胎盤由来ホルモンによりインスリン抵抗性が高まることが背景で、妊婦健診でのスクリーニングと食事・血糖管理が行われる。
✗ 3. 誤り
我が国の大部分は1型糖尿病である。
我が国の糖尿病の大部分(およそ95%)は2型である。1型は自己免疫などにより膵β細胞が破壊されてインスリンがほぼ枯渇するもので、小児・若年に多く、インスリン注射が必須となる。
✗ 4. 誤り
軽症糖尿病の治療は薬物療法が主体である。
軽症の2型糖尿病ではまず食事療法と運動療法が治療の柱となり、一定期間行っても血糖コントロール目標に達しない場合に経口血糖降下薬やインスリンを追加する。運動は骨格筋の糖取り込みを高め、インスリン抵抗性の改善に働く。
ポイント
  • 三大合併症は網膜症・腎症・神経障害(細小血管障害)。大血管障害では心筋梗塞・脳梗塞・末梢動脈疾患。
  • 糖尿病腎症は末期腎不全に進行し、我が国の透析導入原因の第1位。
  • 我が国の糖尿病の約95%は2型。1型は自己免疫等によるβ細胞破壊でインスリン依存。
  • 2型糖尿病の治療の基本は食事療法と運動療法。効果不十分なら薬物療法を追加する。
  • 妊娠中に初めて発見される耐糖能異常は妊娠糖尿病。巨大児・難産や将来の2型糖尿病と関連する。
比較表
項目1型糖尿病2型糖尿病
我が国での割合数%大部分(約95%)
好発年齢小児・若年に多い中高年に多い
成因自己免疫等による膵β細胞破壊インスリン抵抗性+分泌低下、生活習慣が関与
体型やせ型が多い肥満を伴うことが多い
発症様式急激緩徐で無症状のことが多い
治療インスリン注射が必須食事・運動が基本、必要に応じ経口薬・インスリン
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