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理由で解く 柔道整復師

QJ33A117 病理学概論

出典:第33回柔道整復師国家試験(2025)午前 問117
問題
他覚的所見はどれか。
選択肢
1 悪心
2 動悸
3 疼痛
4 脾腫
解答
正解4(脾腫)
解説

患者本人にしかわからない訴えが自覚症状、第三者が見たり触れたり測ったりして確かめられるものが他覚的所見です。脾腫は触診や画像で客観的に確認できるので他覚的所見にあたります。

症状は大きく2つに分けられる。自覚症状(症状/symptom)は痛み・吐き気・だるさのように本人の申告でしか把握できないもので、強さの表現も本人に依存する。他覚的所見(徴候/sign)は発熱、黄疸、浮腫、心雑音、腫瘤の触知のように、検者が客観的に捉えて記録・数値化できるものをいう。脾臓は健常では左季肋部の肋骨に隠れて触れないが、腫大すると深呼吸に合わせて指先に触れるようになり、超音波やCTで大きさを計測できる。施術の現場でも「本人が訴えていること」と「自分が確認できたこと」を分けて記録する習慣をつけると、経過の追跡や他職種への申し送りが正確になる。

✓ 4. 正しい
脾 腫
脾臓の腫大は左季肋部の触診で触知でき、超音波やCTで大きさを数値として示せる。検者が客観的に確認・記録できるため他覚的所見。健常では触れない臓器なので、触知できること自体が所見となる。
✗ 1. 誤り(自覚症状)
悪心
吐きそうな不快感は本人の感覚。顔色不良や実際の嘔吐は観察できるが、悪心そのものは訴えを聞かなければ把握できない。問診で有無と程度を確かめる。
✗ 2. 誤り(自覚症状)
動悸
「心臓がドキドキする」という感覚は自覚症状。脈拍数や不整脈は測定できるが、それは動悸に伴って現れる他覚的所見であって動悸そのものではない。両者を並べて記録すると評価しやすい。
✗ 3. 誤り(自覚症状)
疼痛
代表的な自覚症状。圧痛時の表情や逃避反応から推測はできるが、痛みの強さ・性状・部位は本人の申告が基本。VAS や NRS などのスケールを使って数値化し、経過を比較できる形で残す。
ポイント
  • 自覚症状=本人しかわからない(痛み、悪心、動悸、めまい、倦怠感、しびれ感)。
  • 他覚的所見=第三者が確認できる(脾腫・肝腫大、黄疸、浮腫、発疹、発熱、心雑音、可動域制限)。
  • 脾臓は健常では触れない。触知できれば腫大しているという判断につながる。
  • 「測れる・見える・触れる」なら他覚的所見、と置き換えて判定すると速い。
  • 記録は自覚症状と他覚的所見を分けて書く。両者がそろって初めて経過の変化を客観的に追える。
比較表
項目自覚症状(症状)他覚的所見(徴候)
把握の仕方本人の訴えを聞く(問診)検者が観察・触診・測定・画像で確認
客観性低い(本人の表現に依存)高い(記録・数値化できる)
疼痛、悪心、動悸、めまい、倦怠感脾腫、黄疸、浮腫、発熱、発疹、心雑音
評価の工夫VAS・NRSなどのスケールで数値化大きさ・部位・左右差を計測して記録
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