学習トップ理由で解く 柔道整復師生理学 ▸ §4 呼吸 / QJ33A099

理由で解く 柔道整復師

QJ33A099 生理学

出典:第33回柔道整復師国家試験(2025)午前 問99
問題
スパイロメーターで直接測れないのはどれか。
選択肢
1 残気量
2 肺活量
3 1回換気量
4 予備吸気量
解答
正解1(残気量)
解説

残気量は最大に息を吐いても肺に残る空気なので、口から出入りする量を記録するスパイロメーターでは測定できない。

スパイロメーターは口を通って出入りする空気の量を記録する装置である。したがって「吸ったり吐いたりできる空気」しか測れない。1回換気量(約500mL)、予備吸気量、予備呼気量、そしてこれらを合計した肺活量はいずれも直接測定できる。ところが残気量(約1,200mL)は最大呼気の後も肺内に残っており、外へ出せないため波形に現れない。残気量を含む値、すなわち機能的残気量(予備呼気量+残気量)と全肺気量(肺活量+残気量)も同じ理由で直接は測れない。これらを求めるにはガス希釈法(ヘリウム閉鎖回路法、窒素洗い出し法)や体プレチスモグラフを用いる。「吐き出せない空気はスパイロメーターに映らない」と押さえておけば、どの分画が測れないかは自動的に決まる。

✓ 1. 直接測れない(正答)
残気量
最大呼気の後も肺内に残る空気(約1,200mL)で、口から出てこないため記録されない。測定にはガス希釈法や体プレチスモグラフを用いる。同じ理由で機能的残気量と全肺気量も直接は測れない。
✗ 2. 直接測れる(答えではない)
肺活量
最大吸気位から最大呼気位まで吐き出せる量。予備吸気量+1回換気量+予備呼気量に等しく、そのまま記録できる。
✗ 3. 直接測れる(答えではない)
1回換気量
安静時に1回の呼吸で出入りする空気の量で約500mL。スパイロメーターの基本となる波形として現れる。
✗ 4. 直接測れる(答えではない)
予備吸気量
安静吸気位からさらに吸い込むことができる量。これも口から出入りする空気なので測定できる。
ポイント
  • スパイロメーターで測れないのは残気量と、それを含む機能的残気量・全肺気量の3つ。
  • 測れるのは1回換気量・予備吸気量・予備呼気量・肺活量(およびその組み合わせ)。
  • 肺活量=予備吸気量+1回換気量+予備呼気量。全肺気量=肺活量+残気量。
  • 残気量の測定にはガス希釈法(ヘリウム法・窒素洗い出し法)や体プレチスモグラフを用いる。
  • 目安の値:1回換気量約500mL、肺活量は成人男性で約3,000〜4,000mL、残気量約1,200mL。分画図を一度自分で書いて確認しておくと確実。
比較表
肺気量分画内容スパイロメーターで直接測定
1回換気量安静時の1呼吸で出入りする量(約500mL)できる
予備吸気量安静吸気位からさらに吸える量できる
予備呼気量安静呼気位からさらに吐ける量できる
肺活量最大吸気位から最大呼気位まで吐ける量できる
残気量最大呼気後も肺に残る量(約1,200mL)できない
機能的残気量予備呼気量+残気量できない
全肺気量肺活量+残気量できない
この問題の解説の修正を依頼する

解説に誤り・改善点があればお知らせください。件名と本文は自動入力済みです(編集できます)。お名前・メールアドレスは任意です。送信内容は玄康株式会社(黒澤一弘)に届きます。